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「飲食店開業までの流れを知りたい」「飲食店開業までの準備方法を知りたい」
上記のようにお考えではないでしょうか。
本記事では、飲食店の開業までの流れと準備方法について解説します。これから開業したいという方はぜひ参考にしてください。
飲食店の開業には1年間の準備が必要
「自分の飲食店を経営してみたい」という夢や希望を持っている方は多くいらっしゃるかと思いますが、現実問題として、飲食店は開業後2年以内に60%もの店舗が閉店まで追い込まれているという事実もあります。
そのような店舗はしっかりと準備をすることが無く、なんとなくの思いつきで飲食店を始めてしまったことが原因であることがとても多いです。
何年も長くにわたって経営を続けることが出来る飲食店を開店するためには、その前段階の準備にたくさん時間をかけることが必要です。
実際には、最低でも1年は準備期間として必要だと言われており、具体的な期間の詳細は以下でご紹介しております。
飲食店の開業には1年間の準備が必要
1お店のコンセプトを決める・・・開業12ヶ月前
2事業計画を立てる・・・開業11ヶ月前
3物件探しをする・・・開業8ヶ月前
4資金調達をする・・・開業5ヶ月前
5実店舗の準備をする・・・開業4ヶ月前~2ヶ月前
6各種届け出・手続きをする・・・開業1ヶ月前
7スタッフの採用・教育を行う・・・開業1ヶ月前
8宣伝活動をする・・・開業2週間前
9マニュアルを作成する・・・開業2週間前
10プレオープン・・・開業1週間前
11開業
最初はお店のコンセプトを決める
飲食店を長く経営していくにあたって、準備段階の一番最初に行う「コンセプト決め」が一番大きな影響を及ぼすと言われています。
- どんな料理・サービスを提供するのか
- ターゲットとしている客層は何なのか
- そもそも何故自分は飲食店を開業しようとしているのか
- 競合となる店舗との差別化はどのようにして図るのか
等々…自分が経営することになる飲食店のコンセプトを「具体的に」考えておく必要があります。ここが具体的であれば具体的であるほど、事業計画を立てたり実際に飲食店を開業するとなった時の行動が明確なものになります。
逆にここが抽象的でふんわりとしていると、その後の行動も適当なものになってしまい、そのまま実際に経営をするとなっても失敗してしまう可能性がとても高くなってしまいます。
コンセプトを明確に決定することで初めて、自分のお店の魅力を伝えることが出来るようになるということですね。
事業計画は必ず立てる
事業計画は必ず立てるようにしましょう。
事業計画を立てることによって、自分が開業しようとしている飲食店の経営にはどれぐらいのお金が必要なのかを把握することが出来るようになります。
店舗を作る際の初期費用や、光熱費・人件費・家賃・商品の原価などの諸経費を事業計画として見えるようにしておくことで、自分が扱うこととなるお金の大きさを実感することが出来ます。
また、出費に対してどれぐらいの収入を上げなければならないのかも計算することとなるので「どのようにお店を運営してくのか」も必然的に考えるようになります。
事業計画を立てて、自分が飲食店を経営していく中でどのようにお金が流れていくのかを把握しておくことは必ず必要なプロセスです。
そもそも、資金調達のための融資を受ける際に、この事業計画をまとめた「事業計画書」が必要となるので、必ず事業計画は立てることとなるでしょう。
物件探しは慎重に行う
コンセプトに合った物件選びが重要
自分の経営する店舗となる物件探しですが、必ず最初に設定したコンセプトにマッチする物件を選びましょう。
例えば「仕事帰りにしっぽりとお酒を飲むための居酒屋」をコンセプトとしているのに原宿のど真ん中で物件を探している人がいれば「もっと他に良いところがあるんじゃない?」と思いますよね。
また、予算に収まる物件選びを行うことも重要です。
「少しくらいオーバーしても大丈夫」というような形でいい加減な物件選択をしてしまうと、金銭的な面で経営がうまくいかなくなってしまう可能性が高まります。
物件は一度選んだら簡単に変更できるものではありません。提供するメニューやその値段などは開店してからでも簡単に変更することが出来ますが、物件選びはそうはいきません。
自分の予算とこの物件を選んだ時のランニングコストをよく考えて、少しでも予算を超えそうならばその物件は諦めた方が良いでしょう。
開業資金の調達は必須
飲食店の開業は数十万円あれば始められるわけではありません。飲食店の開業にあたっては、少なくとも1000万円程度の資金の調達が必要とされています。
飲食店の開業にあたって必要な資金は以下の通りです。
- 物件取得費(保証金・礼金・仲介手数料・前家賃)
- 店舗投資費(内装を作るために必要なもの)
- 運転資金(売上が安定するまでの店舗の運営費)
- 生活費(自分や家族の生活を賄えるだけのお金)
物件取得費の中で一番金額が大きいのは家賃10ヶ月分とされている「保証金」です。礼金や仲介手数料は家賃1ヶ月分であることが殆どなので、合計すると物件取得費は家賃13ヶ月分程度と言うことが出来ます。
店舗投資費とは、最初何もない状態で借りることとなる店内の内装や外装、その他厨房設備を整えるためのお金のことを指します。店舗投資費は、平均で554万円ほど発生すると言われています。これを少しでも削減するために、近頃では廃業した飲食店の設備をそのまま次の飲食店に貸し出す「居抜き物件」を利用する人が増えています。
運転資金は、開業後から発生する費用です。お店を経営するのに必要なお金で、具体的には
- 家賃
- 水道光熱費
- 人件費
- 仕入れ原価
- 広告費
です。
平均的に飲食店では、経営が軌道に乗るのに約半年かかると言われていますので、運転資金は半年分準備しておくのが望ましいでしょう。
生活費は、自分や家族がいる場合はその家族が生きていくために必要なお金です。お店の経営が軌道に乗るまでは高い収入を望むことは出来ませんので、自分達の生活が賄える程度のお金が必要になります。これも半年分用意するのが望ましいでしょう。
これらを総合すると開業にあたっての資金として1000万円ほど必要になりますが、その金額を全て調達するのはかなり難しいです。
そのため、1000万円のうち最低でも300万円〜500万円程度は自分で用意し、残りの金額は融資を受けるという手段を取ることをオススメします。もちろん、融資も言ってしまえば借金なので、自分で用意できるお金は多ければ多いほど良いです。
店舗で必ず準備するべき4つのことを解説
①メニュー開発
飲食店を開業する以上はメニュー開発はしなければなりません。
自分が提供したい料理のメニューを作成するのはもちろんのこと、競合との差別化が図れるようなメニュー開発をすることを心がけましょう。
メニューの中には
- 店の看板となり、利益をどんどん出してくれるメニュー
- 利益はあまりでなくても、お客さんの目を引いてくれるメニュー
のように、それぞれに役割を持たせることを意識しましょう。
②内装や外装の設計・施行
最初に決めたコンセプト通りなるようなレイアウト・内装・外装を決定し、工事を行いましょう。
もちろん、コンセプト通りに店内を作り上げるのも大切ですが、それ以外にもお客さんの居心地や店舗スタッフの動線を確保出来るような店舗作りを心がけましょう。
③厨房設備の購入
お客さんに提供する料理を作るための厨房設備を購入しましょう。
厨房設備は、上記で紹介した店舗投資費に含まれていますが、新品で全て購入するならば100万円から200万円はかかると考えておいた方が良いでしょう。中古での購入やリースをすることで安く済ませることも可能です。
ただ、中古品の場合は初期不良による修理費などで支払うお金が増えてしまったり、リースの場合は長く使うことを考えると、最終的に支払う費用がかなり高くなってしまう可能性があるというデメリットもあります。
④什器や備品の購入
厨房設備も大切ですが、調理器具や食器、椅子、テーブルなどの什器も買わなければなりません。
自分の仕事道具でもありますから、自分なりにこだわったものを購入すると良いでしょう。
少しでもコストを削減しようとして、什器の値段を少しでも安くしようとする人がいますが、あまりにも安すぎるものを使うと、それを使う自分も仕事をしていて気分が上がりませんし、お客さんも居心地が悪くなってしまうので要注意です。
資格を取得する
飲食店を開業するための準備の1つには、資格の取得も挙げられます。では、どのような資格が必要なのでしょうか。ここでは、以下の3つの資格について解説します。
- 食品衛生責任者
- 防火管理者
- 調理師免許
食品衛生責任者
食品衛生責任者は、その名称からもわかるとおり飲食店における衛生管理を担う責任者のことです。食品を扱う施設には必ず1人は配置しなければならないため、飲食店開業には不可欠な資格です。
食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会主催で行われる講習を受けることで取得できます。講習時間は6時間で、費用は都道府県によって異なりますが1万円程度です。
防火管理者
防火管理者は、施設を火災の被害から守るために設けられた国家資格で、施設の収容人数が30人以上の場合に必要です。飲食店の場合も、収容人数が30人以上の店舗では防火管理者の資格を保有者の配置が義務付けられます。収容人数には、来客の人数だけでなく店舗の従業員も含まれるので注意が必要です。
また、防火管理者には2種類あり、店舗の延べ床面積が300㎡未満であれば「乙種防火管理者」、300㎡以上であれば「甲種防火管理者」が必要です。
防火管理者の資格は、乙種が1日、甲種が2日の防火管理者講習を受けることで取得可能です。防火管理者は、資格を取得するだけではなく、管轄の消防署への届け出も必要なので注意してください。
調理師免許は必ず必要というわけではない
実は、飲食店開業にあたって調理師免許は必須ではありません。調理師免許は、各都道府県が実施する試験によって取得できる国家資格ですが、資格を持っていなくても飲食店の開業は可能です。
しかし、調理師免許を保有している場合、既に調理の経験や実績があるという信頼感や、必須資格である食品衛生責任者の講習を受けなくても良い、といったメリットがあります。時間や経済的な余裕がある場合には、専門的な知識や技術が身につく調理師免許の取得を検討するのも良いでしょう。
届け出を申請する
当然ながら、飲食店は勝手に経営者の準備が整った時に開店をして良いわけではありません。
飲食店を開業する際には、役所などへの書類提出が必要です。ここからは、飲食店開業の際に必要な届け出について具体的に解説します。
税務署に開業届を提出する
飲食店を開業する際には、「開業届」を税務署に提出します。個人事業主として飲食店を開業する場合には、開業から1ヶ月以内に提出することが義務付けられています。
確定申告を青色申告で行う予定の方は、「所得税の青色申告承認申請書」の提出も必要です。
飲食店営業許可申請を保健所に提出する
飲食店の開業には、保健所の許可が必要です。管轄の保健所に営業許可申請を提出し、検査に合格すると「飲食店営業許可証」が交付されます。
申請から検査、許可証交付までは約2~3週間かかるので、開店予定日などに合わせて早めに申請しましょう。保健所では、店舗が合格基準を満たしているかどうかなどの事前相談が可能です。
飲食店営業許可には、「飲食店営業許可」のほかに「喫茶店営業許可」や「菓子製造業許可」「アイスクリーム類製造業許可」など、店舗で提供する料理によって細かく分かれています。自分の開業する店舗にはどの許可証が必要なのかわからない、といった場合にも保健所の事前相談が役立つでしょう。
防火管理者選任届を消防署に提出する
先述したように、収容人数が30人以上の飲食店開業の際には防火管理者の配置と「防火管理者選任届」の提出が必要です。店舗の延べ床面積によって、「乙種防火管理者」または「甲種防火管理者」の届け出を管轄の消防署に提出します。
その他場合によっては必要な手続き
上記のような届け出の他にも場合によって必要な手続きがあります。ここでは、わかりやすく表にまとめました。
届け出の名称 | 届け出先 | 営業形態 | 届け出時期 |
防火対象物使用開始届 | 消防署 | 建物や建物の一部を新たに使用し始める場合 | 使用開始7日前迄 |
火を使用する設備等の設置届 | 消防署 | 火を使用する設備等を設置する場合 | 設備設置の前迄 |
深夜酒類提供飲食店営業開始届出書 | 警察署 | 深夜12時以降も酒類を提供する場合 | 営業開始10日前迄 |
風俗営業の許可申請 | 警察署 | 客に対して接待を行う場合 | 営業開始約2ヶ月前 |
労災保険加入手続き | 労働基準監督署 | 店舗で従業員を雇う場合 | 雇用日翌日より10日以内 |
雇用保険加入手続き | 公共職業安定所 | 店舗で従業員を雇う場合 | 雇用日翌日より10日以内 |
社会保険加入手続き | 社会保険事務所 | 法人:強制加入 個人:加入は任意 | できるだけ早く |
自分の店舗に該当するかどうか管轄の消防署に事前に確認しておくと良いでしょう。
飲食店を開業するのに必要な能力
「料理を作るのが好き」「人に料理をふるまうのが好き」といった理由で飲食店開業を志す方は多いです。実務経験や調理師免許が無くても開業できる、という点も個人の飲食店が多い理由の1つではないでしょうか。
しかし、「料理が好き」というだけでは飲食店の経営は難しいです。ここでは、飲食店を開業するにあたって必要な能力について解説します。
資金調達スキル
飲食店を開業する際には、多くの方が開業資金や運転資金の借り入れを必要とします。しかし、ほとんどの金融機関では開業前の融資に対応していません。多くは、日本政策金融公庫から借り入れることになります。
融資を受けるためには、開業する飲食店の概要や、開業資金や運転資金の試算、返済計画などの詳細を出し、審査を通過しなければいけません。
計画的に資金を調達するスキルは、飲食店開業には重要です。
経営スキル
飲食店を開業したあと、計画通りに借入金を返済していくためには、経営スキルも必要です。
食材等の仕入れについては、価格や条件などによって業者を選定する必要があるため、しっかりと交渉できる能力が大切です。経営や税務、衛生管理などの知識もある程度持ち合わせていることが必要になるでしょう。
マネジメントスキル
飲食店経営を成功させるためには、マネジメントスキルも大事な要素です。店舗の運営のために従業員を雇用し、調理や接客といった業務についてもらわなければなりません。どのような人材を採用し、教育期間はどれくらい必要か、シフトの調整や従業員同士のトラブルはどう対処するのかなど、あらゆる面でのマネジメントスキルが必要とされます。
自分1人で経営する場合でも、仕入れ先や顧客との関係性などを考えることが必要です。
料理スキル
飲食店を経営していくうえで、料理のスキルは不可欠です。自宅で友人に料理をふるまった経験はあるが、実際に開業した後大人数分の料理を作ってみたらうまくいかなかった、というケースも少なくありません。開業する飲食店の規模に合わせた料理スキルが備わっているのかも、客観的に判断する必要があるでしょう。
また、調理スタッフとして採用した従業員に、料理を教えるスキルも必要です。従業員に調理を任せられるようになると、経営や接客に集中することもできます。
メニュー開発スキル
料理のスキルだけでなく、メニューを開発するスキルも大切です。定番のメニューから流行のメニュー、その店オリジナルのメニューなど、顧客に受けの良いメニューを提供することで繁盛につながります。
また、メニュー開発の際には材料にかかる原価や調理の工程なども試行錯誤する必要があります。原価が高すぎるものは経営の負担になりますし、工程の多いものは提供に時間がかかってしまうためです。
実務経験
飲食店での実務経験があることは、飲食店を開業するうえで大きなメリットになります。調理師免許が無くても開業できる飲食店は、実務経験がないまま始める方も少なくありません。しかし、飲食店で働いたことがある方とない方では、現場の知識や経験に差が出ます。
実務経験がない方も、開業前の短期間だけでも飲食店で働いてみることをおすすめします。厨房・フロア・マネジメントなど、あらゆるポジションにつける小規模の飲食店であれば実務の全般を経験できるでしょう。
飲食店の失敗事例
飲食店を開業しても、すべての方が成功するとは限りません。開業に向けてさまざまな準備や手続きをしてきたにもかかわらず、失敗してしまうケースもあります。
では、飲食店の経営に失敗してしまうにのはどのような原因があるのでしょうか。いくつか失敗事例を紹介します。
経営のノウハウを持っていない
飲食店を開業する方の中には、経営のノウハウを持たないまま始める方も少なくありません。飲食店での実務経験もなく、経営に関するノウハウも持ち合わせていない場合、飲食店の成功は簡単ではありません。
集客方法や人材の育成方法など、飲食店を経営するうえでのノウハウを身につけておくことは、飲食店を成功させるうえで重要なポイントです。
資金調達がうまくいかない
飲食店の経営には、開業資金だけでなく日々の運営資金の確保も必要です。運営資金の融資が受けられなければ経営を続けることができず閉店に至ることもあります。
飲食店の開業を検討する際には、開業資金や運営資金の準備は必須です。融資を受ける審査に受かるためにも入念な開業計画を立てることが重要になるでしょう。
人手が足りない
飲食店の中には、人手が足りずに運営が継続できなくなり、閉店に追い込まれてしまうケースがあります。
人手が足りないと、業務がこなせなくなるばかりか顧客へのサービス低下も引き起こすため、結果として飲食店経営の失敗につながってしまうのです。
4つのスタッフの募集方法
①求人サイトに掲載する
タウンワーク・バイトル・マッハバイトのような求人サイトにスタッフ募集の掲載をするのが一番スタッフが集まりやすい方法です。
これを読んでいる方がかつてアルバイトをしようと思った時も、求人サイト経由で応募した方が多いのではないでしょうか。
インターネットという誰でもアクセスできる媒体であることや、24時間いつでも応募を受け付けることが出来る点が大きなメリットとしてありますが、その分どの募集方法よりも料金が高くついてしまうことがデメリットです。
②SNSで募集する
お店のSNSを開設するなどし、そこから自分でスタッフの募集を行う方法です。
Twitterで「#スタッフ募集」とタグのつけたツイートを発信する方法がもっとも一般的でしょう。
SNSを始めたばかりの頃は誰の目にもつかないことが多いため、求人サイトに比べて応募の数が少なくなってしまうのがデメリットですが、無料で行うことができるのは大きなメリットです。
③工事中の店舗に求人広告を貼る
開店前で工事中の店舗に求人広告を貼る方法は意外と効果的です。
無料で貼り付けることが出来ますし、その広告を見るのは大抵がその地域に住んでいる人たちなので「ここでバイトの募集してるのか〜ちょっと連絡してみようかな」というような感じで応募が来ることが多いです。
④知り合いに声をかける
知り合いに学生やパートを探している人がいればその人に声をかけてみるのも良いでしょう。
自分や友達の親戚に高校生や大学生がいたりする場合は、その人たちに一度声をかけてみると働いてくれることもあります。
知っている間柄なので、新しい人間関係を構築しなくても良いのは大きなメリットであると言えますね。
効率的に集客する3つの方法
①新聞の折り込みチラシ
新聞の中にチラシを入れてもらう方法は昔から使われている宣伝の方法ですよね。
「近くにこんなお店ができたのか!行ってみようかな!」と思ってもらえることも多いので効果はありますが、近頃は新聞をとっている家庭が少ないことや、インターネットでの宣伝が主流となっています。
そのため、この方法に関しては必ず実践した方が良い!というわけではありません。
②SNSで宣伝
最もスタッフ募集の時と同じように、お店のSNSを開設して宣伝を行うという方法もあります。
TwitterでもInstagramでも、ハッシュタグを上手く活用することで自分のお店を知ってもらえますが、別途料金がかかるものの、SNS上に広告を掲載するという方法もあります。
SNS上の広告では、その広告を出すユーザーの居住地や年齢を設定することができるので、効率的に宣伝活動を行うことが出来ます。
スマホユーザーの多くがSNSを利用している現代においては効果的な宣伝方法であると言えるでしょう。
③店舗の外に張り出す
スタッフ募集と同様に、開業前の店舗の外にチラシを張り出しておくことで「ここに新しいお店が出来るのか!今度行ってみようかな!」と思ってもらえます。
スタッフ募集と同様に、そのチラシをみる人はその地域で働いているか住んでいる人がほとんどなので、この方法も効果的にお店の宣伝をすることが出来ます。
実務で役に立つ3種類のマニュアル
スタッフの教育のためには、マニュアルは欠かせないものです。
以下に①業務マニュアル②接客マニュアル③調理マニュアルの3つをご紹介しますが、それぞれ
- 店舗に置いておく共用のもの
- 持ち運びが出来る個人用のもの
を、それぞれ持ち運びしやすいサイズ(大きくてもA4)で準備しておきましょう。
①業務マニュアル
こちらでは店舗全体の業務に関する内容を書いておきましょう。
書いておきたい内容としては以下の通りです。
- お店全体のルールや経営方針
- 基本的な接客マナー
出勤時間やスタッフ同士の呼び方、お店で使うことになる専門用語について、飲食店未経験者の方も理解しやすいように書いておきましょう。
②接客マニュアル
店舗によっては、接客スタッフと調理スタッフを完全に分けて採用しようと考えている方もいらっしゃるかと思います。
そのような場合は接客に特化したマニュアルを作成しておきましょう。
スタッフ共通のマニュアルを作成しておくことで、接客の質を一定に保つことが出来ます。
- 入店してきたお客さんを席に案内してから最後退店するまでの流れ
- お客さんに呼び出された時の対応の仕方
- 敬語の使い方
- 身だしなみ
以上のポイントを明確に書いておくと良いでしょう。
③調理マニュアル
お客さんに提供する料理の質を一定に保つために、調理に関するマニュアルも作成しておきましょう。
食材の管理の仕方や厨房設備の扱い方をかなり詳細に書いておきましょう。この説明を少しでも雑にしてしまうと、事故に繋がってしまう可能性もありますので、決して手を抜かず調理マニュアルは作成しましょう。
プレオープンを実施する際のポイント
①プレオープンは開店前の練習
お店を開店する練習でもあるプレオープンは必ず行いましょう。
プレオープンを行わずにぶっつけ本番で開店してしまうと、思いもよらぬハプニングが起こってしまい、最悪の場合はお客さんが来なくなってしまうこともあります。
プレオープンでは、実際の開店と何ら変わりなく、お客さんを呼んで実際に料理を提供する練習を行います。
②2日に分けて行う
1日目は知り合い、2日目は店舗近隣の客など
プレオープンは知人を中心に呼ぶ1日目と近隣に住んでいるお客さんを招く2日目に分けて開催しましょう。
1日目は、緊張感のあまりない知人相手に実際の動きを確認しましょう。全てのメニューを無料で提供してみて、自分達のどんな部分に問題点があるのかをしっかりと理解しましょう。知り合いであるからこそいただける良かったところやアドバイス、ダメ出しもあると思うので、それを真摯に受け止めて2日目のプレオープンや実際の開店に活かしましょう。
2日目は近隣に住んでいるお客さんをあらかじめ招待して練習を行いましょう。開店後に使えるクーポンや提供するメニューを半額にするなどの工夫を凝らすことで、きてもらいやすくなりますよ。
1日目での反省を活かして、知らない人を相手に再度動きの確認を行いましょう。ここではレジ業務も入りますので、その点の確認も入念に行いましょう。知らない人を相手に緊張感を持ちながら練習することでより実践的な経験が出来ます。
③ダメだしをもらう
1日目・2日目のプレオープンがそれぞれ終わりましたら、来てもらったお客さんにダメ出しやアドバイスを貰いましょう。
ダメ出しはすなわち伸び代ということです。そのため、いただいたダメ出しやアドバイスは真摯に受け止めて直ちに改善できるように努めましょう。
④反省会を行う
プレオープンが終わって、ダメ出しやアドバイスをいただいたらその後にスタッフたちで反省会を開きましょう。
- 接客態度(主に声や表情)は良かったか
- キッチンとホールの連携は取れていたか
- 調理、盛り付け、提供はスムーズに出来たか
- レジは間違いなくスピーディに扱うことができたか
いただいたアドバイスに加えて、以上の点も中心的に反省してみましょう。
完璧に上手く行くことはまず無いですし、沢山の反省点が出てくるかと思われますので、本番の開店では少しでも同じミスをしないように徹底しましょう。
また、反省の内容によってはマニュアルを変更しないといけない部分もあるかもしれませんので、その点も確認しておきましょう。
飲食店の開業に関するよくある質問
はじめて飲食店を開業する際には、気になる点やわからないこともあると思います。ここでは、飲食店の開業に関するよくある質問について解説します。
Q.1人でも飲食店は開業できますか?
結論から言うと、飲食店の開業は1人でも可能です。席数の少ない小規模の店舗であれば、1人で問題なく切り盛りできるでしょう。
また、1人で開業すれば、人件費がかからないというメリットもあります。しかし、1人ですべての業務をこなさなければならないため、混雑時に料理の提供が遅れるなどのデメリットも生じます。これに対しては、対策を講じることが必要です。
Q.開業資金はどれくらい用意すれば良いですか?
飲食店の開業資金は、個人で運営する飲食店であれば平均1,000万円前後必要です。ただし、立地や店舗の規模、内装やインテリアなどによって金額は変動します。
希望の物件を取得する費用や内装工事、開業時の仕入れや当面の運転資金など、開業資金にはさまざまな費用がかかります。希望に近い居抜き物件などを見つけることで開業にかかるコストを抑えることも可能なので、検討してみると良いでしょう。
飲食店開業の流れに沿って準備しよう!
今回は、飲食店の開業の流れを最初から開店直前までご紹介しました。
飲食店の開業はとにかく準備が大切です。どれだけ注意深く準備を進めることが出来たかどうかによって飲食店の経営が左右されると言っても過言ではありません。
「お店の経営なんて始まってからで大丈夫だ」なんてことは絶対に考えずに、この記事に書いてあることを徹底して、ぜひ納得のいくみなさんの飲食店経営を実現してください。
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