飲食店向けCRM(顧客管理)システムとは?おすすめ9選と選び方を紹介

飲食店向けCRM eye catch

飲食店の安定した営業を継続するためにCRMシステムは必要です。顧客と店舗の関係性を良好に保ち、顧客のニーズを満たす店舗作りの役に立ちます。

顧客管理にまつわるさまざまな機能が搭載されているシステムも多く、1つで幅広い業務の効率化を目指せるのも特徴です。

この記事では、そんな飲食店向けのCRMのおすすめラインナップや選び方、導入のメリットを詳しく紹介します。飲食店運営や、接客・サービスの最適化を目指している場合は、ぜひ店舗に合うCRMを見つけてみてください。

飲食店におけるCRMとは?

まずCRM(Customer Relationship Management)は、顧客の関係を管理するシステムを指します。つまり、飲食店向けのCRMとは、飲食店に適した顧客管理システムのことです。

飲食店に来店する顧客の情報、来店記録、注文や問い合わせの履歴などを管理し、分析できます。いわば飲食店における各顧客への対応を最適化するための重要なシステムなのです。

CRMを使えば売上が好調なメニューや、来客が多い曜日なども分析できるため、飲食店の売り出しポイントもわかりやすくなるでしょう。分析結果を利用し、集客率の向上を狙ったプロモーションや、サービスの提供を実現しやすくなるのも魅力です。

飲食店向けCRMシステムおすすめ9選

ここからは、飲食店向けのCRMシステムを9つ紹介します。各システムの特徴をまとめているので、ぜひCRM選びの参考にしてみてください。

  1. うちでのこづち
  2. eセールスマネージャーRemix
  3. TORETA(トレタ)
  4. kintone(キントーン)
  5. ユビレジ
  6. Knowledge Suite(ナレッジスイート)
  7. TableCheck(テーブルチェック)
  8. Liny
  9. GEOCRM.com

うちでのこづち

初期費用要問い合わせ
月額料金50,000円
基本機能顧客分析
CRM施策
効果検証
無料トライアル無料デモンストレーションあり
外部システム連携STORES
shopify
WordPress
弥生販売
スマレジ
楽天ECモール
(全種類は公式サイトに記載)
サポートセミナー専任制サポートチーム
公式サイトhttps://www.uchideno-kozuchi.com

うちでのこづちは、EC通販システムと自動連携できるCRMです。MAとしても利用でき、さまざまなアプローチで集客率やリピート率の向上を目指せます。顧客のデータを分析・自動連携し、メールやDMの送信、ディスプレイ広告の表示など多様なマーケティング施策を行えるのが魅力です。

また、直感的に操作できるUIを採用しており、全分析項目へワンボタンでアクセスできます。既存システムとの連携もスムーズに行えるため、システム開発を行わずに導入できるのもポイントです。導入から運営まで専任チームにサポートしてもらえるため、CRMになじみがない場合も安心です。

eセールスマネージャーRemix

e sales managerーRemix capture
初期費用要問い合わせ
月額料金スタンダード:11,000円 / 1ユーザー
ナレッジシェア :6,000円 / 1ユーザー
スケジュールウェア:3,000円 / 1ユーザー
基本機能顧客情報管理
案件管理
日報管理
スケジュール管理
名刺デジタル化
地図管理
無料トライアル30日間
外部システム連携Zoom
Slack
Dropbox
楽楽精算
(全種類は公式サイトに記載)
サポートサポートデスク
専任アドバイザー
オンライン研修
活用支援Webサイト
公式サイトhttps://www.e-sales.jp

eセールスマネージャーRemixは、顧客管理のCRMと営業支援のSFAを組み合わせた高機能なシステムです。1度入力した情報をマルチアウトプットできるのが特徴。多様な情報へ自動反映されるため、管理者の入力業務の負担を軽減できます。

さらにSNSやタイムライン機能を使えば、営業現場へ即時情報の共有が可能。リアルタイムで顧客情報やスケジュールが従業員へ行き渡るため、速やかな対応が実現します。

TORETA(トレタ)

初期費用要問い合わせ
月額料金要問い合わせ
基本機能予約台帳
顧客台帳
オンライン予約ページ
無料トライアル3ヶ月無料キャンペーン
外部システム連携POSレジ(詳細は要問い合わせ)
グルメサイト(詳細は要問い合わせ)
Google予約
サポートセミナー
導入サポート
サポートセンター
公式サイトhttps://toreta.in

TORETAは来店履歴の見える化に力を入れた、CRM施策も行えるシステムです。予約と顧客情報を分析することで、接客の最適化を行えます。顧客満足度の向上に力を入れたい飲食店には特におすすめ。20以上のグルメサイトと10以上のPOSシステムと連携できるため、予約や売上のデータも自動集計できます。

トレーニング不要で利用できる、使いやすさを追求したUIも魅力。さらにiPadを利用するので、直感的な操作でTORETAの機能を最大限に活用できます。

kintone(キントーン)

初期費用無料
月額料金スタンダードコース:1,500円 / 1ユーザー
ライトコース:780円 / 1ユーザー
基本機能顧客管理
案件管理
見積管理
無料トライアル30日間
外部システム連携freee
Microsoft
Sansan
Money Forward クラウド
(連携可能サービス200以上)
サポートサポートセンター
オフィシャルパートナー
無料セミナー
学習コンテンツ
公式サイトhttps://kintone.cybozu.co.jp/jp/crm/

kintoneは、アプリを利用して顧客管理を行うクラウドサービスです。顧客に案件や商談、見積、問い合わせなどを紐付けて一元管理できます。顧客情報の属人化や、複数のシステムへの二重管理などを防止し、顧客関係がシンプルにまとまった環境を実現できるのがポイントです。

また、従業員が更新する最新のデータがすぐに確認できるため、顧客対応をスムーズに改善できるのが魅力。売上や従業員の工数をワンクリックで確認できるため、店舗の状況を把握しやすいでしょう。顧客や案件の管理システムを業務スタイルに合わせて作ることもできるので、店舗のニーズを満たすCRMにこだわる場合にもおすすめです。

ユビレジ

初期費用要問い合わせ
月額料金お試しプラン:無料(1ヶ月)
プレミアムプラン:6,900円
基本機能レジ機能
顧客管理
売上管理・分析
複数店舗管理
無料トライアル1ヶ月間
外部システム連携freee
FXシリーズ
弥生会計ラインアップ
TORETA
スマートレシート
(全種類は公式サイトに記載)
サポートメール・電話
オンライン講習
訪問設置サポート
メニューマスタ用エクセルファイル作成代行
公式サイトhttps://ubiregi.jp

ユビレジは、豊富な管理・分析機能を搭載したPOSレジシステムです。顧客情報の一元管理や、売上データの管理や分析ができるため、各顧客への接客の最適化やニーズに合わせたキャンペーンや割引を実施できます。顧客の細かい情報をスムーズに全従業員へ共有できるため、対応の教育コストもおさえられます。

また、iPadを利用するシステムなので操作性に優れているのもポイント。CRMになじみのない従業員にも使いこなせるシンプルなUIを採用しています。さらに経営管理や財務・税務システムとも連携できるので、管理者の業務負担の大幅な軽減も目指せるのも特徴です。

Knowledge Suite(ナレッジスイート)

初期費用無料
月額料金グループウエア:10,000円
SFAスタンダード:50,000円
SFAプロフェッショナル:80,000円
基本機能名刺管理
顧客管理
商談管理
メール配信
アンケート管理
無料トライアルあり
外部システム連携要問い合わせ
サポートサポート窓口
オンライントレーニング
公式サイトhttps://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/

Knowledge Suiteは、グループウェア、SFA、CRM、ビジネスアプリケーションが連動したオールインワンシステム。特に開発をしなくても複数の機能が最初から利用できるため、速やかに飲食店の接客や提供するサービスの最適化を行いたい場合におすすめです。

マルチデバイスに対応しているため、専用の機器を購入する必要もありません。時間帯や場所を問わずデータにアクセスできます。

TableCheck(テーブルチェック)

初期費用要問い合わせ
月額料金要問い合わせ
基本機能予約管理
顧客管理
キャンセル対策
空席管理
レポート機能
無料トライアル要問い合わせ
外部システム連携Instagram
Facebook
Googleマップ
ミシュランガイド公式ウェブサイト/アプリ
(全種類は要問い合わせ)
サポートチャット・メール・電話
TableCheckレスキュー
Webセミナー
公式サイトhttps://www.tablecheck.com/ja/join/

TableCheckは、予約と顧客管理に特化したグローバルなCRMシステムです。

「リピートさせる顧客管理」にこだわり、各顧客の氏名や誕生日などの基本情報から来店頻度、注文履歴、好み、アレルギーなどを細かく記録、分析できます。各顧客へのサービスを最適化しやすく、顧客満足度の向上を目指しやすいのが魅力です。

シンプルで直感的なUIを採用しており、予約管理や空席状況の確認もストレスなく行えます。スムーズに予約の受付、案内ができるため、店舗の回転率の向上も期待できます。18言語に対応しており、世界41ヶ国で利用されているシステムなので、外国人客が多い飲食店にもおすすめです。

Liny

初期費用要問い合わせ
月額料金要問い合わせ
基本機能予約機能
顧客管理
会員カード
DM・販促
スタッフ権限操作
無料トライアル要問い合わせ
外部システム連携Lメニュープラス
スプレッドシート
(その他要問い合わせ)
サポートオペレーター機能
資料請求
専任パートナー
公式サイトhttps://line-sm.com

Linyは、LINEを活用してパーソナライズな情報発信や顧客管理を実現するサポートツールです。顧客とのやりとりを通して各顧客の好みやニーズを収集し、1人1人に合わせた店舗情報だけを送信できます。問い合わせ機能で顧客を直接接客したり、予約機能で予約申請に対応したりすることも可能です。

また、顧客の流入経路やURLのクリック率なども細かく分析できます。来店頻度やサイトへのアクセス数を分析し、顧客の店舗への興味をスコアリングできるのも特徴です。

GEOCRM.com

初期費用スタンダード:50,000円
プロフェッショナル:100,000円
月額料金スタンダード:1,800円 / ID
プロフェッショナル:100,000円 / ID
基本機能カルテによる顧客管理
ターゲットスライダー
高精度位置情報システム
無料トライアル14日間
外部システム連携要問い合わせ
サポートセミナー
資料請求
公式サイトhttps://www.bluetec.co.jp/geocrm/

GEOCRM.comは、マップと連携して効率的な営業をサポートするCRMシステムです。外回り営業で特に役立つシステムで、収集したデータから訪問すべき企業を可視化できます。この機能の応用で、大手チェーンの指導の巡回などもスムーズに行えるでしょう。

大量の顧客を管理できる特許技術や最先端技術を採用しているシステムなので、安定した使用感が確保されているのも魅力です。

飲食店向けCRMシステムの選び方

ここからは、飲食店向けのCRMシステムの選び方を紹介します。

  1. 操作性の高さで選ぶ
  2. 機能の充実度で選ぶ
  3. データ連携の有無で選ぶ
  4. トータルのコストで選ぶ

気になるシステムがある場合は、事前にこれらのポイントをチェックしておきましょう。

操作性の高さで選ぶ

飲食店向けのCRMシステムを選ぶ際は、まず操作性に注目するのがおすすめです。ユーザーフレンドリーで、アルバイトの学生や主婦の方もスムーズに操作できるシステムを選びましょう。特にUIがシンプルで直感的に使えるシステムが推奨されています。

システムによっては、無料の試用期間やデモンストレーションを実施しているので、まずは管理者が実際に利用して操作性を試してみましょう。より情報を集めたい場合は、実際に導入している店舗の口コミもチェックしてみてください。

機能の充実度で選ぶ

飲食店向けのCRMには、一般的に以下の基本機能が搭載されています。

顧客情報管理顧客の氏名・年齢層・電話番号・注文履歴などを記録
顧客情報分析顧客の来店頻度・注文の傾向・利用金額などを分析
予約管理予約情報を表やタイムラインで表示し無断キャンセルにも対応
売上分析人気メニューや売上が好調な曜日を分析しトレンドを取得
プロモーションメールやSNSの一斉メッセージ送信で効果的に店舗を宣伝
基幹システム連携既存の基幹システムと連携して顧客情報を一元管理

これらの機能が搭載されている、顧客情報を徹底管理できるシステムを選ぶのがおすすめです。

また、システムによって基本機能のラインナップが異なるので、事前にチェックしておきましょう

システムによっては、オプションでPOS連携機能や、LINE通知機能なども提供しています。より機能を充実させたい場合は、ぜひオプションの利用も検討してみてください。

データ連携の有無で選ぶ

飲食店向けのCRMを選ぶ際は、なるべくデータ連携ができるシステムを選ぶのがおすすめです。データ連携機能があれば、顧客データだけでなく、各所に散らばったネット上のデータや購買データ、テキストデータなどをCRMで一元管理できます。

有益なデータを無駄なく活用できるため、多面的に店舗の売上戦略を立てたい場合にも役立つでしょう。さらに必要なデータを探す際も見つかりやすいので安心です。複数のシステムにデータを転記しなくても良いので、データ管理も効率化できます。

トータルのコストで選ぶ

飲食店向けのCRMは基本的に有料で、初期費用や月額料金がかかります。そのため、導入と維持にかかるトータルのコストも事前にチェックしましょう。

店舗数やテーブル数によって、初期費用や月額費用が変動するシステムも多いので、ぜひ導入を検討している店舗の数や座席数に合わせてチェックしてみてください。

飲食店にCRMを導入するメリット

ここからは、飲食店にCRMを導入するメリットを紹介します。飲食店向けのCRMを活用することでどんな効果が得られるのかをチェックしておきましょう。

  1. 顧客管理を効率化できる
  2. 顧客ニーズを把握できる
  3. 来店履歴や予約登録を管理できる
  4. 顧客満足度アップが期待できる
  5. リピーター獲得のマーケティング施策に役立てられる

顧客管理を効率化できる

CRMを利用すれば、顧客のさまざまな情報を一元管理できます。来店・注文履歴や利用金額、連絡先、誕生日などをまとめて管理できるのが大きなメリットといえます。

情報が散らばることなくCRMにまとまるため、各顧客向けのマーケティングも実施しやすくなるでしょう。誕生日クーポンやキャンペーン紹介、割引や期間限定サービスなどのお得な情報も顧客のニーズに合わせてプロモーションできます。

顧客管理が圧倒的に簡易化できるため、従業員の働きやすさも向上します。顧客情報を紙で管理する必要もなくなるので、店舗のペーパーレス化も可能です。

顧客ニーズを把握できる

CRMで顧客情報を管理すれば、顧客の注文履歴、来店頻度も分析できます。そのため、各顧客がどんなものを求めて来店しているのかが一目瞭然になるのです。

顧客のニーズが細かく把握できれば、各顧客の要望に沿ったサービスを提供できます。顧客満足度を向上させ、多くのリピーターを獲得したい店舗には特に嬉しいメリットでしょう。

来店履歴や予約登録を管理できる

多くのCRMでは、顧客の来店履歴や予約登録も管理できます。より顧客のニーズに沿った店舗を目指すための戦略に必要なデータを集めたり、サービスを提供するのに必須なポイントといえるでしょう。

来店履歴は来店の頻度や滞在時間、来店の多い曜日や時間帯などの分析に利用できます。顧客のニーズを細かく知り、店舗のサービス向上へ活かせるのが特徴です。

また、予約登録の管理機能は、予約に基づいたメールマーケティングなどに活用できます。再来店の催促メールのタイミングや内容を最適化できるのが大きなメリットです。

顧客満足度アップが期待できる

CRMで顧客のニーズを把握しサービスや店作りに反映すれば、顧客満足度も向上しやすくなります。ニーズに合わせたメニューの改善やキャンペーン・割引の実施、クーポンの配布などを効果的に続ければ、高い顧客満足度をキープしやすいでしょう。

リピーター獲得のマーケティング施策に役立てられる

CRMを活用して顧客のニーズを把握できれば、リピーター獲得の施策も立てやすくなります。顧客が店舗のどんな所に魅力を感じているのか、改善を求めているのかを分析し、運営方針を調整できるのがメリットです。

さらに予約管理の活用や、POSレジとの連携で会計をシステム化することで、顧客の利便性の向上も目指せます。顧客が「便利でまた利用したい」と思える店舗作りをしやすくなるのも、CRMの導入に伴う嬉しいポイントでしょう。

まとめ:CRMを導入して飲食店の顧客満足度を高めよう

飲食店向けのCRMは、顧客のさまざまなデータを管理・分析することで店舗のサービス向上をサポートするシステムです。昨今の飲食店では必須ともいえるシステムで、多くの大手飲食チェーンでも活用されています。

まずは店舗が必要としている機能、顧客と従業員の働きやすさにつながる機能を洗い出し、必要な機能を包括的に搭載しているシステムを見つけてみましょう。本記事のラインナップや選び方の解説も参考にして、ぜひ店舗にマッチするシステムを導入してみてください。