アパレル業界のCRMシステム12選！導入のメリットや活用方法も紹介

アパレル業界では、顧客のニーズに合わせた接客やサービスの提供が重要になります。そこで注目されているのが、CRM（顧客関係管理システム）の導入です。各顧客の情報を管理・分析し、顧客満足度の向上やリピーターの獲得につなげられます。

そこでこの記事では、アパレル業界で活用できるCRMシステムのおすすめを12選紹介します。CRMシステム導入に伴うメリットや、CRMシステムの上手な活用方法も詳しくまとめてるので、ぜひ参考にしてみてください。

アパレル業界におけるCRMの重要性

まずは、アパレル業界でCRMがどのような重要性を持つのかを紹介します。

なぜCRMを導入するアパレル店舗が増えたのかをチェックしていきましょう。

1. 顧客情報を分析できる
2. 顧客情報を共有できる
3. リピート率を高められる

顧客情報を分析できる

CRMを利用すれば、顧客情報を記録・分析できます。顧客の来店頻度や購入したアイテムなどの情報を収集、分析することで顧客の好みやニーズを把握できるのがポイントです。

顧客のニーズに寄り添った接客やサービスを提供することで、顧客満足度の向上が期待できます。闇雲な改善ではなく、顧客のニーズをしっかりと抑えたお店作りも可能になるでしょう。

顧客情報を共有できる

CRMを利用すれば、顧客情報を分かりやすく管理して従業員全員と簡単に共有できます。

紙やノートにまとめる方法と異なり、どの従業員もスムーズに顧客情報へアクセスできるのが魅力です。特定の顧客や情報も検索して速やかにチェックできます。

またCRMに顧客情報を記録していれば、従業員の接客における負担の削減も可能。各顧客の情報やニーズを正確に記憶していなくても、都度チェックしてニーズに答えられます。

また、従業員の記憶に頼る情報管理ではないため、大切な情報が消える恐れもありません。

リピート率を高められる

CRMで顧客情報を分析し、ニーズに寄り添った接客やサービスの提供を続けることで、各顧客のリピート率の向上も期待できます。さらにメールやSNSを利用した顧客のニーズに合う情報の提供も行えるため、顧客の再来店をスムーズに促進できるのがポイントです。

また、システムによっては顧客の満足度調査やアンケート機能も搭載されています。顧客の声を直接聞いて接客やサービスを改善できるため、リピーターにつながる顧客満足度の向上も目指しやすいでしょう。

アパレル業界で活躍するCRMおすすめ12選

ここからは、アパレル業界でおすすめのCRMを12選紹介します。各システムの特徴をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

1. うちでのこづち
2. GMOおみせアプリ
3. Zoho CRM（ゾーホー）
4. KARTE（カルテ）
5. Synergy!（シナジー）
6. Sales Cloud（セールスクラウド）
7. Microsoft Dynamics 365
8. SHOP FORCE（ショップフォース）
9. GENIEE SFA/CRM（ジーニー）
10. CROSS POINT（クロスポイント）
11. Customer Rings（カスタマーリングス）
12. Loyal Customer Vision（ロイヤルカスタマーヴィジョン）

うちでのこづち

うちでのこづちは、リピーター数の向上に特化したCRMシステムです。EC通販システムと自動で連携できるため、顧客の分析から施策の作成、検証まで行えます。顧客のデータを分析し、効果的なアウトバウンドやディスプレイ広告の表示などの多面的なマーケティングを行えるのが魅力です。

さらに自社会員IDとLINEアカウントの連携も可能なため、各顧客に寄り添ったコミュニケーションを実現しやすいのも特徴。顧客のセグメントを自動で行い、メール・OB・DM施策も効果的に実施できます。加えて直感的に操作できるUIを採用しており、全分析項目へワンボタンでアクセスできるのもポイントです。

GMOおみせアプリ

GMOおみせアプリは、店舗の魅力を顧客へ発信する公式アプリ制作システムです。各顧客の属性や来店履歴などを細かく記録、分析できるため、CRMシステムとして十分に活用できます。顧客を多面的にセグメントし、各顧客に合わせたプッシュ通知やニュース配信、クーポン発行などを行えます。

販促手段を電子化し、効果的に再来店対策を行いたい店舗には特におすすめ。自社ECのアプリ化も可能で、テイクアウトや予約システムも自社専用にカスタマイズできます。顧客とのつながりを強化し利便性を向上させることで、リポート率・集客率を高められるのがポイントです。

Zoho CRM（ゾーホー）

Zoho CRMは、クラウド型の顧客管理ソフトです。顧客データを一元化し、情報が活用されないまま放置されたり、属人化したりする状態を改善します。ソフト1つで管理できるため、管理コストや管理者の負担を大幅に軽減できるのが魅力です。

また、画面UIを自由にカスタマイズできるため、操作性に優れているのも特徴。各店舗で使いやすいUIを実現できます。大手CRM/SFAツールと同等の機能を持ちながら、比較的料金が安いのも嬉しいポイントです。

KARTE（カルテ）

KARTEは、顧客データをもとにCXの向上を目指す機能が搭載されたCRMツールです。

顧客情報の一元化でデータの分散を予防し、多面的に顧客データを活かすことで店舗の運営をサポートします。Web接客やアプリにおけるマーケティング、サイトの管理、広告の最適化などもスムーズに行えます。

Synergy!（シナジー）

Synergy!は、幅広い業態になじむ使いやすさにこだわったクラウド型のCRMシステムです。堅牢なセキュリティのデータベースで顧客の帰属データや行動データを細かく管理できます。必要な機能だけに絞って使用することもできるため、シンプルかつ低コストなシステムを求めてる場合にもおすすめです。

また、顧客データをもとに各顧客に合わせたLINEやメールの配信も可能。既存の外部データとも連携しやすいシステムなので、途中からSynergy!を利用する場合も速やかに顧客データを接客へ反映できます。

Sales Cloud（セールスクラウド）

Sales Cloudは、CRMとAIとデータを組み合わせた高機能なCRMシステムです。搭載されたセールス向けAIが蓄積された顧客情報を有効活用し、営業プロセスの自動化や、各顧客との関係性強化、商談の成約などをサポートします。

顧客情報を分散させることなく一元化できるため、重要データの紛失や属人化の防止も可能です。データをもとに施策や収益の最適化も行えるため、従業員の業務負担も軽減できます。直感的に利用できるUIを採用しており、レポート作成も簡単になります。

Microsoft Dynamics 365

Microsoft Dynamics 365は、次世代AIによる自動化を取り入れたCRMシステムです。コパイロット機能を活用し、メールのやりとりや営業案件の概要作成などを自動化することで、日常のタスクを削減できます。顧客の詳細や店舗の利用履歴も確認できるため、顧客のニーズを満たす対策を立てられるのが特徴です。

予測やグラフを活用し、収益予測や現在のパフォーマンスレベルの分析も行えます。効果的な接客、利益を追求する営業方針を確立できるのが魅力です。

SHOP FORCE（ショップフォース）

SHOP FORCEは、店舗とECの顧客情報を一元管理できる便利なCRMシステムです。顧客情報を収集し統合するだけでなく、分析から活用までワンストップで行えるのがポイント。データをもとに各顧客向けにカスタマイズした通知や自動配信が行えます。配信結果の分析やアンケートからも顧客情報を集められるのも魅力です。

独自の会員プログラムを構築したり、豊富なテンプレートから選べるクーポンも利用できます。多面的なマーケティングを行いたい店舗には特におすすめです。

GENIEE SFA/CRM（ジーニー）

GENIEE SFA/CRMは、簡単な入力とシンプルな操作で顧客情報を管理できる使いやすいCRMシステムです。情報の共有が簡単なだけでなく、場所や時間を問わずPCやスマホから顧客情報へアクセスできるため、スムーズに接客改善の施策を立てられます。

さらに手間のかかる要約作業は、Open AIを利用したAIアシスタントを活用して進めることも可能。各顧客への接客の最適化と業務の効率化を両立できます。

CROSS POINT（クロスポイント）

CROSS POINTは、オムニチャネルの実現にこだわったCRMサービスです。実店舗とECサイトの顧客情報を一元管理できるため、顧客情報を分散させることなく活用できます。加えてWebページやメール、スマホアプリから収集した顧客情報もスムーズに管理できます。

また、ポイントの利用と付与条件を登録することで、自社のスタイルに合わせたポイントサービスも提供できます。ポイントの所持数や利用率を分析することで、顧客のデータもより充実させられます。

Customer Rings（カスタマーリングス）

Customer Ringsは、顧客実感型の店舗を目指せるCRMツールです。顧客管理からデータの分析・施策作成まで1ツールで行えます。さまざまなシステムに分散しているデータも統合できるため、既存のシステムが複数ある場合も安心して利用できます。

顧客情報の分析と抽出がスムーズに行えるため、顧客情報をしっかり反映した接客や運営方針の改善が行えるのも魅力。メールやLINE、SMS、アプリを利用した自動配信も行えます。セグメント配信が可能なので、各顧客のニーズに合わせてアプローチを最適化できるのも大きなポイントです。

Loyal Customer Vision（ロイヤルカスタマーヴィジョン）

Loyal Customer Visionは、顧客情報を一元管理できるCRMシステムです。接客で収集したデータから、購買履歴やポイントのデータをまとめて効率的に顧客を管理できます。データを活かしてセグメントしたメールやクーポンの配信、各顧客のニーズをおさえた対応などが実現します。

さらに自社の運営スタイルに合わせたポイント付与や、スマホアプリの作成も可能。自社サービスに独自の価値を与えられるため、顧客満足度とリピート率の向上も期待できます。

アパレル業界向けCRMの選び方

ここからは、アパレル業界向けのCRMの選び方を紹介します。複数のシステムで迷っている場合や、決め手がわからない場合などはぜひ参考にしてみてください。

1. 操作性の高さで選ぶ
2. 他システムと連携できるかで選ぶ
3. コストと予算が合うかで選ぶ
4. サポート体制が充実しているかで選ぶ
5. 多言語に対応しているかで選ぶ

操作性の高さで選ぶ

アパレル業界向けのCRMを選ぶ際は、まず操作性の高さにこだわりましょう。シンプルで直感的に操作できるUIを採用しているものを選ぶのがおすすめです。CRMになじみがない従業員もすぐ使いこなせる簡潔な使用感に注目してみてください。

システムによっては無料の試用期間を設けていたり、デモンストレーションを実施したりしているため、まずは管理者が実際に使用してみると良いでしょう。導入後は従業員に対して軽い研修を行うと、システムがスムーズに店舗へなじみます。

他システムと連携できるかで選ぶ

アパレルの店舗では、別システムを利用してECサイトを運営しているケースが多いため、事前に導入したいCRMと連携が可能かを調べましょう。

搭載機能が重複していたり、データの二重記録が必要になったりすると、従業員が作業しにくいシステム構造になってしまいます。そのためシステムを連携してデータを一元管理できる、連携機能付きのCRMを選ぶことを重視してください。

コストと予算が合うかで選ぶ

CRMは、数千円や数万円かかるものから初期費用無料、月額料金が発生するものまで豊富にあります。そのため、導入から維持までのトータルコストが予算と合っているものを選ぶのがおすすめです。

ユーザーごとに料金を支払うタイプと、会社ごとに料金を支払うタイプのシステムがあるので、導入したい店舗のスタイルや規模に合ったシステムを見つけてみてください。

サポート体制が充実しているかで選ぶ

アパレル店舗へ導入するCRMを選ぶ際は、サポート体制が充実しているかどうかにも注目してください。24時間対応のコールセンターやコンサルタントの対応、技術面のサポートなど、豊富なサポートが揃っているCRMを選ぶのがおすすめです。

CRMに不慣れでうまく活用できない場合も、すぐにスタッフに相談できる環境が整っていると安心でしょう。システムによってはセミナーも実施しているので、ぜひ活用してみてください。

多言語に対応しているかで選ぶ

国外にも支店を設けているようなアパレル店舗では、多言語に対応しているCRMを選ぶのがおすすめです。英語や中国語、韓国語などに対応しているシステムを選べば、海外支店でも顧客情報をスムーズに共有できます。

アパレル業界でCRMを最大限活用するポイント

ここからは、アパレル業界でCRMを最大限に活用するコツを紹介します。これからCRMを導入しようと考えている店舗や、CRMをうまく使いこなせていない店舗はぜひ参考にしてみてください。

1. 顧客を十分に理解する
2. 適切なタイミングでアプローチする
3. オンライン完結できる仕組みづくりをする

顧客を十分に理解する

CRMを十分に活用するには、各顧客を十分に理解できるようにコミュニケーションをとる必要があります。服の好みや好きな色や柄、体型などをコミュニケーションを通して把握し、顧客情報を充実させていきましょう。

顧客の好みやニーズを理解できる情報が揃えば、CRMで全従業員にシェアできます。どの従業員でも顧客に寄り添った接客ができるように、情報が充実した顧客データを作るのがおすすめです。また、システムによってはアンケート機能も搭載しているので、上手に利用して顧客の情報を集めてみてください。

適切なタイミングでアプローチする

CRMの顧客情報を活用すれば、顧客の来店頻度や購入履歴などが確認できます。

そのデータから来店スパンを把握してクーポンやメッセージを送ったり、顧客のニーズにマッチするキャンペーンを通知したりすることで、適切なタイミングでのアプローチが可能になります。

アプローチのタイミングや頻度を最適化することで、スムーズに顧客の再来店を促すことができるでしょう。SNSによる情報発信なども、多くの顧客の情報から適切なタイミングを割り出して実施するのがおすすめです。これらのポイントは、リピーターの獲得に力を入れたい場合には特に重視すべきでしょう。

オンライン完結できる仕組みづくりをする

昨今では、アパレル業界もデジタル化が進んでおり、顧客がオンライン上で洋服を選び、購入し配達で受け取るというケースも少なくありません。そのため、顧客が店舗のアイテムをスムーズにチェックできるように、オンライン完結できる仕組みを作るのがおすすめです。

特に昨今ではチャットシステムやLINEなどでオンライン上でも接客できます。接客を含むオンライン完結の仕組みが活用できれば、遠方の新規客を獲得するチャンスも生まれるでしょう。常連客の利便性を向上しつつ、集客対策もできるのがポイントです。

まとめ：CRMの導入でアパレル業界のサービス向上につなげよう

CRMを導入すれば、顧客情報を効率よく管理しながら、スムーズに顧客満足度を向上させる施策を練ることができます。データから顧客のニーズや店舗の需要なども把握しやすいため、各顧客に寄り添った接客やサービスを提供しやすくなるのが大きなメリットです。顧客の満足度が向上すれば、リピーターも増えやすくなるでしょう。

また、システムによってはキャンペーンや再来店催促の通知機能や、アンケート機能なども搭載されています。

接客やサービスの質の向上だけでなく、プロモーションの内容や頻度の最適化も行えるのが嬉しいポイントです。現在CRMの導入を検討しているアパレル企業の管理者の人は、ぜひ本記事を参考に自社にマッチするシステムを見つけてみてください。