個人事業主・みなし法人・法人の違いとは|飲食店オーナーがみなし法人を活用するメリットも解説

個人事業主

みなし法人と個人事業主、法人の違いについて知りたいと思っている飲食店オーナーも多いのではないでしょうか。

みなし法人は、かつての税制上で呼ばれた名称で、個人事業主に近い性質を持っています。

現在では少しだけ違いがありますが、大枠はあまり変わりません。

本記事では、みなし法人とは何かを解説し、個人事業主や法人との違い、みなし法人を活用して契約すると良いサービスやメリットについて説明します。ぜひ参考にしてください。

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みなし法人とは

みなし法人とは、法人格は持っていませんが法人と同じ扱いを受ける個人や団体を指し、本来は所得税のみなし法人制度に適用されていた青色申告事業主でした。

みなし法人課税制度とは、平成4年に廃止された所得税における課税制度で、事業所得や不動産所得がある個人事業主を対象とし、税務上で法人として考えるシステムです。

当時は、法人と同じような税金の計算方法をするもので飲食店オーナーも対象内でしたが、控除額に不平等性を感じられたため廃止されました。

そのため、制度が適用されている時期に、みなし法人課税制度の要件に当てはまる登記していない個人事業主のことをみなし法人と呼びました。

現在のみなし法人

現在では、その名残から当時、税制度上の法人として見られていた個人事業主をみなし法人として認識されています。

制度が廃止されてからのみなし法人という言葉には具体的な定義がされておらず、当時の制度面で適用された印象を残してぼんやりと使われています。

昨今では、携帯会社サービスなどが、法人としての実績がある個人事業主をみなし法人と独自に認定し、法人契約プランを提供している事業者が一部あります。

「法人」「みなし法人」「個人事業主」の違い

ここからは、法人とみなし法人と個人事業主との違いについて見ていきましょう。

結論から言うと、個人事業主と法人には違いが多く、税制上の面や法律上での立ち位置が異なりますが、みなし法人と個人事業主には制度上の大きな違いは現状なく、ほぼほぼ同じという認識で問題ありません。

まず、法人とは事業を営みつつも法律上人格を認められた社会的な存在で、株式会社や合同会社も法人の1種となります。

個人事業主とは、法人を設立せず、個人で事業を営む事業者を指し、フリーランスも個人事業主の一種です。一定の要件を満たす個人事業主などはみなし法人として扱われます。みなし法人と認定された個人事業主は法人と同等の税制上の取り扱いを受けられます。

「法人」「見なし法人」「個人事業主」の個々の違いはざっくりと以下の通りです。

事業開始にかかる費用税金経費
法人株式会社:約25万円〜
合同会社:約10万円〜
法人税
法人住民税
法人事業税
消費税 など
事業にかかる費用の他に自身の給与や退職金も経費として計上できる
みなし法人0円
開業届を出すのみ
所得税
個人住民税
消費税
個人事業税
事業にかかる費用は計上できる
個人事業主0円
開業届を出すのみ
所得税
個人住民税
消費税
個人事業税
事業にかかる費用は計上できる
一部の個人事業主がみなし法人として扱われます。

みなし法人と個人事業主の間には現在ではあまり違いがなく、法人と比べると異なる点がいくつもあります。

とはいえ、みなし法人と個人事業主の決定的な違いとしては、みなし法人として認定されれば法人プランを契約できるということです。

携帯会社などで法人契約をする際、提供会社が決めている規定に沿った認定を受ければ、個人事業主でもみなし法人と認定され、お得に法人プランを利用できます。

飲食店オーナー(個人事業主)はみなし法人がお得

飲食店オーナーはみなし法人として法人プランを活用できると、経費上とてもお得です。

というのも、提供会社によっては、実績がある個人事業主をみなし法人と独自に認定している会社もあると述べましたが、一部のサービスにて飲食店オーナーでも法人契約が可能になるからです。

そのため、みなし法人として独自認定してくれる会社の法人プランを契約できると利用料金を全額経費として計上できるのでとてもお得です。

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法人契約すると良いサービス

飲食店オーナーが一部のサービスでみなし法人として法人プランを契約することができることを解説しましたが、具体的にどのようなサービスで法人契約をすることができるのか、一例をここでご紹介します。

現在、個人向けプランを利用している飲食店オーナー様は一度契約の見直しをご検討ください。

スマホ・携帯電話サービス

みなし法人で法人契約できる代表格としてはスマートフォン・携帯電話サービスが挙げられます。

大手のソフトバンクやauをはじめ、いくつかのキャリアでみなし法人の場合でも法人プランの契約ができます。

みなし法人で法人契約ができるキャリアの一例

  • ソフトバンク
  • au
  • ワイモバイル
  • UQモバイル
  • イオンモバイル

大手キャリアであれば全てのキャリアでみなし法人が法人契約できるわけではなく、ドコモや楽天モバイルでは審査基準が厳しくなるため、みなし法人として法人契約することができないキャリアもあります。あくまで、キャリアそれぞれで独自の審査基準があり、判断されます。

法人プランには、個人向けのプランより基本料金が安いものもあり、みなし法人として契約できると費用の管理がしやすいでしょう。

一例として、ソフトバンクの法人プランの場合、以下のような法人プランが提供されています。

  • 法人プラン例(価格は税抜価格)
    • ケータイプラン(通話のみ):980〜/月
    • ケータイプラン(通話+100MB):1,280円~
    • メリハリ無制限+:6,750円~
    • ミニフィットプラン+:2,980 円~ 
    • スマホデビュープラン:980円~ ※4GBタイプの場合 
    • データ通信専用50GBプラン 4,800円~
    • データ通信専用3GBプラン 900円~ 
      ※ほかにもあります!
  • 法人契約限定のオプションサービスで利用できることの例
    • 契約プラン一括管理
    • 万全のセキュリティ対策

ソフトバンクの法人プランでは、配偶者や15歳以上の家族を従業員として雇っている専従者に経費として携帯を付与でき、加入者のプラン内容を一元管理できます。また、オプションで端末ロックやデータ削除機能もあるため、顧客情報の流出やハッキング防止などセキュリティ対策も万全です。

QR決済の流行で、支払いする側・受ける側いずれもスマホの利用が当たり前になった昨今において、
法人プランならではの機能が使えるのは、みなし法人を活用する大きなメリットと言えるでしょう。

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電力サービス

大量の電気をする飲食店の場合は、法人プランの電気サービスを利用すると一般家庭用のプランと比べ、利用料金を抑えられる可能性が高くなります。

みなし法人で法人契約ができる電気会社は電力小売の自由化で参入した新電力系の電気会社が多いです。

みなし法人で法人契約ができる電気会社の一例

  • ハルエネでんき
  • 楽天でんき(Business)
  • ソフトバンクでんき forBiz
  • エネットの電気

電気料金プランは飲食店のあるエリアによっても異なり、プラン内容も複雑なので、料金イメージができない方は一度気になる電気会社の法人プラン見積りをすると良いでしょう。

Wi-Fiサービス

携帯電話・スマホサービスに似ていますが、通話機能の無いWi-Fiサービスもみなし法人で法人契約ができる事業者が存在するサービスです。

店舗を構えて経営している飲食店であれば置き型Wi-Fiのサービスキッチンカーなど店舗自体が移動する場合には持ち運び可能なポケットWiーFiのサービスで法人契約できるWi-Fiサービスを探すと良いでしょう。

みなし法人で法人契約ができるWi-Fiサービスの一例

  • BizAir+5G for WiMAX
  • ドコモhome5G
  • Softbank Air

法人プランであれば、お客様へのFREE Wi-Fiの提供もできるサービスもあるので、顧客満足度を高めるための施策の1つとしても活用できます。

店舗経営にかかる様々なサービスを法人名義で契約可能

店舗経営は色々なサービスを活用して成り立っています。個人事業主の飲食店オーナーの場合、実は法人プランで契約できるサービスを個人プランで契約しているケースが結構あります。

ここでご紹介したサービスは一例で、ほかにもみなし法人で法人契約できるサービスもあります。もっとご紹介したサービスやそれ以外のサービスなどもっと詳しく知りたい方は、こちらからお気軽にご相談ください。

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みなし法人として法人プランを契約するメリット

何故、個人プランの契約ではなく、法人プランでの契約を推すのか?

その理由は法人プランを法人契約で利用することで得られるメリットが大きいためです。

ここでは、飲食店オーナーが法人契約ができるサービスでみなし法人であることを活用して、法人プランを利用するメリットについて解説します。

みなし法人が法人プランを利用するメリットは大きく3つあります。

経費計上しやすい

また、みなし法人を活用して法人契約をすると全額経費として計上できます

例えば携帯電話を契約すると、飲食店オーナーの方は、事業で必要になった携帯代金を経費計上することができますが、個人契約の携帯電話の場合、私用で使うこともあるため、全額を経費にすることはできません。

携帯電話料金だけではありませんが、仕事でも私用でも使うものを経費にするときは、家事按分することで一部を経費に計上できます。しかし、みなし法人として法人契約すれば、その利用料金は仕事用として全て経費に計上できます。

利用料金を削減できる場合がある

個人事業主がみなし法人を活用すれば、法人限定プランの契約が可能です。提供会社によっては、個人では申し込めない法人限定の料金プランがあります。

法人向けプランは個人向けプランとは料金体系が異なり、利用シチュエーションによっては個人向けプランより安価で利用できる場合もあります。

法人プランならではの機能・オプションサービスが使える

みなし法人として、法人契約をすると、法人プランならではの機能やオプションサービスが使えます。個人プランでは享受できない機能もあり店舗経営をするにあたり有用なものもあります。

まとめ

個人事業主の飲食店オーナーの方は、色々なサービスを個人プランで契約し、仕事に使っている人もいますが、みなし法人として法人契約をすることで、価格の安い法人限定プランが利用できたり、経費計上しやすかったり大きなメリットが得られます。

みなし法人といえば、携帯電話・スマホサービスの法人契約の印象が強いかもしれませんが、このサービスに限らず、電力サービスやWi-Fiサービスなどみなし法人で法人契約ができるサービスは多岐に渡ります。

現在、個人プランを利用している飲食店オーナー様であれば、ぜひ一度、利用サービスの見直しをしてみてはいかがでしょうか?

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