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「飲食店を開業しようと思ってるけど儲からないって本当?」
「飲食店をしているけど儲からない」
上記のようにお悩みではないでしょうか。
本記事では、儲からない飲食店15の理由と儲かる仕組みの作り方について解説していきます。これから解説する内容が、現在飲食店を経営している方の参考になりますと幸いです。
「飲食店の開業を検討している」
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まずは「飲食店は儲からない」という考えを捨てる
飲食店は儲かります。実際に年収1000万円以上儲けを出す飲食店もありますし、儲からなければそもそも飲食店を経営しているはずありません。
日本政策金融公庫の「新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引き+」によれば、下記のようなデータが見られました。
調査によれば、約6割以上の企業が事業を黒字化させるために半年以上かかっており、最短で黒字になった企業は26.1%と低めです。そのため、事業が黒字になるには、一定の期間が必要ということがデータから分かります。
【2024年最新】飲食店の売上ランキング10選|人気店の傾向から分かる儲かる業種も解説飲食店が儲からないと言われる3つの理由
では、なぜ「儲からない」と言われるのか。大きな要因として、赤字の飲食店もあるからです。日本政策金融公庫の2016年に発表した「新規開業パネル調査」データによれば、業種別に見た飲食店・宿泊業の廃業率は18.9%でした。他の業種平均では、10%程度のため、比較的高い割合でお店を畳む人も少なくありません。
儲からないと言われる理由をさらに噛み砕くと、具体的には以下の3つが考えられます。
- 外的要因を受けやすい
- 利益率が悪い
- 初期費用が高い
運営次第で黒字にも赤字にもなり、運営方法を間違ってしまえば当然儲かりません。利益を出せる仕組みを作り、追及していくことが儲かる飲食店へと繋がります。理由について順番に見ていきましょう。
外的要因を受けやすい
まずは外的要因を受けやすいのが飲食店が儲からないとされる理由の1つです。昨今では、新型ウイルスの影響により、売上が減少する飲食店もありました。
時短営業や営業停止など通年では売上が伸ばせるタイミングで顧客を獲得できなかったため、外部の要因を受けやすいとされています。
利益率が悪い
飲食店での利益率平均は10%〜15%となり、比較的経費が大きい部分も儲からない理由として挙げられるでしょう。利益とは「売上-経費」です。ここで言う利益とは飲食店での儲けのことになります。
儲け=客単価×座席数×回転数×(1-原価率)×営業日数-(人件費+家賃+経費)
経費とは、飲食店で掛かる費用全般になるので、広告宣伝費や消耗品費も含みます。飲食店では、売上の8割〜9割程度を経費としている店舗が多いため、儲からないと言われています。
初期費用が高い
初期費用が高い点も飲食店が儲からないとされる理由になります。飲食店を開業するには、運転資金や賃料、初期の仕入れ費用や人件費などを合わせると300万円〜1000万円の開業資金が必要です。
さらに、売上が立つまでに時間がかかるため、ある程度の資金的余裕もなければなりません。初期費用だけでなく運転後からのリスクも兼ね備えているため、儲からないと言われているのでしょう。
なぜ売れない?儲からない飲食店の15の特徴
ここからは、儲からない飲食店の15の特徴を紹介していきます。
- 立地が悪い
- 味やメニューが悪い
- 競合と差別化できていない
- 店員の愛想が悪い
- 賃料や人件費が高すぎる
- 原価率が高い
- 食材ロスが多い
- オーバーポーションをしている
- 棚卸しを実施していない
- 歩留まりを考慮してメニューを開発していない
- 集客商品と高収益商品を用意できていない
- 客単価も回転率も低い
- 提供までの時間が長い
- 店内が汚い
- 集客に力を入れていない
すでに飲食店を経営している人は自分のお店が当てはまっていないか、これから開業を考えている人は理由を踏まえながらお店の準備をしていきましょう。
①立地が悪い
飲食店では立地条件は重要です。
- 駅から遠すぎてお店に足を運びづらい
- 若者向けなのに若者が少ないエリア
- 人気な競合店が近くにある
忙しいサラリーマン向けに立ち食いそば屋を開業した場合、駅から遠い場所にあるとお店に足を運ぶ機会が少なくなるでしょう。
若者に向けたスイーツ店を経営したとしても、郊外で若者が少ないエリアに出店してしまうとお客が集まりません。
集客、お客のニーズに合った立地にお店を構えないと、どれだけ良いサービスを提供しても売上が厳しくなってしまいます。一度お店を開業してしまったら、資金面を考えると別の場所に移転するということは難しいです。
開業を考えている立地を事前にリサーチして、競合店が周りに無いかも調べながらお店の場所は選ぶようにしましょう。
②味やメニューが悪い
味やメニューは飲食店で一番のサービスです。サービスが悪ければ儲かるお店になるのは難しいでしょう。
- お客が食事してそもそもおいしいと感じない
- 必要以上にボリュームがありすぎたり、少なすぎたりする
- 料理の見栄えが悪い
よくあるのが、値段の割に量が多かったり少なすぎたりすることです。安い値段でたくさん食べれるならお得と思うかもしれませんが、誰もがそう感じるかと言われるとそうでもありません。
「残すのが申し訳ない」とか「こんなに食べられない」と思うお客も多いです。
少なすぎるのも然りで、料理と値段に合わせたボリュームで提供し、お客が満足する味と見栄えと提供するサービスが儲かるお店へと繋がります。
③競合と差別化できていない
飲食店は競合が多く、差別化ができていないと儲かるお店にはなれません。
- メニューが豊富、または厳選された料理
- 無添加無農薬の野菜、国産牛を使用している
- 低価格で料理を提供、または高級感のある料理
競合店と同じような、どこにでもあるサービスを提供しても儲かる飲食店にしていくのは難しいでしょう。
お客に選べる喜びを感じさせる豊富なメニューや、自分のお店でしか食べれない厳選した料理を提供することも差別化の1つです。
近くにワンコインで食べれる飲食店がないならこれも差別化になります。
競合店と比較して、自分のお店でしか味わえないサービスを作っていくことが大事です。
競合店調査とは?調査する際の具体的な方法やおすすめのフレームワークを解説④店員の愛想が悪い
接客もサービスの1つで、店員の愛想が悪ければお客は寄り付きません。飲食店で大事になってくるのはリピーターです。
「またこのお店に来たい」と思ってくれるには、お客に満足してもらう接客サービスが必要になってきます。
- 笑顔
- 言葉遣い
- 清潔感
- 挨拶
笑顔で接客はもちろんですが、言葉遣いや挨拶などお客が気持ちよくお店に来れる環境を作っておきましょう。
清潔感とありますが、飲食店は衛生面が必要であることから特に大事です。
爪が伸びていたり、服が汚れているのもお客は気になります。
身だしなみはチェックして、お客に不快感を与えないようにしましょう。
⑤賃料や人件費が高すぎる
売上に対して賃料や人件費が高すぎると儲かりません。
事前に見込みとされる売り上げを計算しておく必要があり、このバランスが重要になってきます。
- 売上と賃料の比率は10%
- 売上と人件費の比率は30%
この比率が基本的な飲食店での目標値です。
ただし、立地条件が良くて10%を超えても、客単価が高く人件費があまりかからず30%未満になるお店もあります。
人件費は時間帯やシフトで調整できますが、賃料は後から安くなるということがありません。
開業前に店舗の客席数からどれだけ回転して売上れるかを計算し、その中から10%前後を目安として物件は借りるようにしておきましょう。
⑥原価率が高い
価格設定をするときに、原価がいくらかを計算して原価率が高すぎないようにしましょう。
目安とされている原価率の目標は30%です。
ただし、この数値を超えてしまったらダメというわけではありません。
50%を超えてしまう料理があったとしても、20%の料理があることでバランスが取れます。
どの料理がどれだけ売れるかにもよりますが、平均として30%を目標に設定しておくと良いでしょう。
⑦食材ロスが多い
在庫と仕入れ、人気の商品を見極めながら食材のロスを抑えていく必要があります。
食材ロスの目安は、原価の5%未満です。
儲からない飲食店の特徴として、廃棄する食材を管理していないことが多いことが挙げられます。
「もう商品として出せないから捨てよう」ではなく、どの食材がどのくらい残って廃棄したというロス管理表を作って毎月計算するようにしましょう。
⑧オーバーポーションをしている
料理の量を盛りすぎるオーバーポジションをしないようにしましょう。
オーバーポジションをしてしまうと、価格設定や原価率を計算した意味がありません。
よくあるのが「利益が出ているはずなのになぜか儲かっていない」ということです。
目分量で料理を盛り付けるのではなく、キッチンスケールを使うなどして設定した量で料理を提供しましょう。
⑨棚卸しを実施していない
食材の在庫の数をチェックしてどのくらい在庫金額があるか棚卸しで定期的に計算しましょう。
単純に在庫を数えるだけじゃ棚卸しをしている意味がありません。
原価率が30%の場合、3,000円分の在庫だと10,000円の売上で利益が出ますが、8,000円の売上だとオーバーします。
翌日売り切ってしまえば問題ありませんが、在庫を抱えたままだと実際にはマイナスです。
- 売上原価=前期棚卸額+仕入れ額-今期棚卸額
このように計算することで、毎回の棚卸しでどのくらい在庫を抱えてロスが出ているか、人気のない料理で損をしているかが分かってきます。
「売り切ってしまったら利益が出る」ではなく、細かな分析が大事です。
⑩歩留まりを考慮してメニューを開発していない
食材を料理で提供できず廃棄してしまう歩留まりを考慮してメニューを開発しましょう。
食材はどうしても商品として出せない部位がありますが、それをすべて廃棄してしまうとロスしかありません。
肉類であれば使わない部位はミンチにしてハンバーグにしたりなど、儲かる飲食店は美味しく調理してあらゆる工夫をしています。
- 可食部位÷総重量×100=歩留まり率
- 仕入金額÷歩留まり率=歩留まり単価
歩留まり単価を導き出すことで、実際の原価が分かってロスを防ぎ利益を高めることができます。
⑪集客商品と高収益商品を用意できていない
お得においしい料理が食べられる集客商品と高収益商品を両方とも用意しておきましょう。
- 集客商品:原価率が高いが安くてお得
- 高収益商品:原価率が低くて人気の商品
集客商品でお客を集め、高収益商品で利益を求めるお店が儲かる飲食店のやり方です。
「お客に喜んでもらえるように」と原価率を高くして安い商品ばかりを並べるお店もありますが、薄利多売になってしまい客数が減ってしまうと一気に儲けが無くなってしまいます。
逆に原価率を安くした高収益商品ばかりを並べると、お客の満足度は下がり集客が見込めません。
すべての原価率を目標値である30%にするのではなく、50%の集客商品と20%の高収益商品を用意して利益のバランスを取っていくことが大事です。
⑫客単価も回転率も低い
客単価と回転率の両方とも低い飲食店は儲かりません。
2つの業種で比較してみました。
- ラーメン屋:客単価は低いが、お客が長居せず回転率が高い
- 居酒屋:客単価が高いが、お客が長居するので回転率が低い
どちらも儲かる業種ですが、売上の求め方が違います。
居酒屋のようにお酒を飲んで長居するお店で客単価を低く設定してしまうと、お客はもちろん喜びますが売上が圧迫されていくでしょう。
この場合は、商品を安くしてもボリュームや品数で調整しつつ客単価を下げないようにすることが大事です。
どちらも低く設定するのではなく、客単価と回転率のバランスが取れたお店にしていきましょう。
⑬提供までの時間が長い
料理の提供までの時間が長いとお客は自然と離れていってしまうでしょう。
儲かるお店は厨房とホールスタッフが連携して、よりお客に早く料理が提供できるよう工夫しています。
- 調理マニュアルを作成する
- 客席数に合わせた調理設備
- 調理スタッフを減らしすぎない
- お客がより集まる曜日や時間帯を分析しておく
人件費が高すぎてもよくないですが、人を減らしてサービスを悪くしてしまう方がよくありません。
きちんとマニュアルを作成して、新人が入ってきてもスムーズにお店が回転できるシステム作りも大事です。
時間がかかる料理はあらかじめメニュー表に記載したり、混雑している時は事前に伝えるなどしてお客が不満を持たないようにもしておきましょう。
⑭店内が汚い
店内が汚いと食事をする気がせずお客が来なくなってしまいます。
これは食事をする場所だけじゃなく、トイレやカウンター、出入り口や駐車場も同様で、調理場がお客から見える時はより綺麗にしておかないといけません。
基本的には、店内外問わず敷地内すべて清潔に保ちましょう。
食材を扱うことでハエやゴキブリも出てくる恐れがあり、儲かるお店は定期的に業者に頼んで害虫駆除をしています。
清掃マニュアルやチェック表を作成してお店のスタッフで常に清潔に保ちつつ、店内どこを見てもお客が気持ちよく食事できるようにしておきましょう。
⑮集客に力を入れていない
お店の集客は料理や接客だけではありません。
儲かるお店は常に集客に全力を注いでいます。
- SNSを活用する
- ポイントカードを作成する
- 割引などキャンペーンを行う
- 店内ポップや店外に今日のおすすめを書いたウェルカムボードを設置
SNSは今はやりの無料のツールで、インスタ映えという言葉があるようにやらない手は無いです。
ポイントカードを作っておくことで「また来よう」とリピーターが増えることにも繋がります。
お店の外におすすめ料理や看板料理のウェルカムボードを設置しておくと、目に見えることでイメージが湧いて食べたい心理が芽生えるでしょう。
このように、集客は日々努力と積み重ねが大事です。
集客のためのSNSの活用方法とは?企業ごとの効果のある運用方法を徹底解説!飲食店が儲ける仕組み作りをするための3つのポイント
最後に飲食店が儲けるための仕組み作りについて3つのポイントで解説していきます。下記の通りです。
- 利益率を20%目標にする
- 2〜3店舗の展開を目指す
- トレンドのビジネスモデルを取り入れる
順番に見ていきましょう。
利益率を20%目標にして手元に残る資金を増やす
まずは、利益率の目標を20%にしましょう。利益率を増やすことで、手元に残るお金が増え、儲けを増やしやすくなります。年間売上2000万円で現状の利益率が10%の店舗の場合、平均利益が20%になると、年間で200万円の利益から400万円になります。
利益率を上げるには、下記が重要です。
- 商品原価をなるべく下げる
- 食材ロスを無くす
- 人件費を削減する など
コストカットを意識すると利益率が上がるので、ぜひ実践してみましょう。
飲食店の原価率は平均で30%!コストの下げ方や利益の出し方を解説2〜3店舗の展開を目指して売上を上げる
続いては、2〜3店舗の展開を目指すのも飲食店の儲かる仕組み作りには重要です。店舗数を増やすと単純に売上が増え、儲かりやすくなります。
年間の売上が2000万円の店舗を運営している場合、2店舗になると単純計算で4000万円になります。今以上に飲食店で儲けを出すのであれば、次の店舗展開も視野に入れてみましょう。
飲食店の売上を上げる6つの方法|平均売上〜目標利益率も合わせて紹介トレンドのビジネスモデルを取り入れる
飲食店で流行っているビジネスモデルを取り入れるのも儲かる仕組み作りには重要なポイントです。昨今の飲食店では下記のようなサービスを提供して、売上を上げている店舗も少なくありません。
- デリバリー
- テイクアウト
- サブスクサービス など
中には、上記のビジネスモデルのみで店舗展開しているお店も多くあります。トレンドになっていることを取り入れ、売上アップを目指しましょう。
テイクアウト専門店の開業方法|メリット・デメリット〜開業に必要な資格/手続きを解説まとめ
飲食店が儲かっていない時は、理由を明確にして改善していくことが大事です。今回紹介した、15の特徴の中で自店舗で当てはまる項目がないか確認してみてください。
今後飲食店を開業しようと思っている人は、1つずつ事業計画書に書き込んで自分が経営した時のイメージと対策を立てておきましょう。
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