楽天ビジネスカードは法人向け!利用時のメリット・デメリットを解説

クレジットカード 券面

公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会による「2021年度JCSI(日本版顧客満足度指数)調査」において、13年連続で1位になっている楽天カード。

個人カードだけでなく、法人カードも楽天でと考えている法人経営者や個人事業主も多いのではないでしょうか?

楽天の法人向けカードは、楽天カードの中でも最上位である楽天プレミアムカードの付帯カードとして発行できる「楽天ビジネスカード」となります。

年会費2,200円(税込)で持てる上に、さまざまなメリットが受けられますので、法人向けカードを検討している人は、ぜひ本記事を参考にした上で、発行に進んでいきましょう。

楽天ビジネスカードとは

楽天ビジネスカード

引用:楽天ビジネスカード

カード名楽天ビジネスカード
年会費2,200円(税込)
利用可能額最高300万円
追加カード発行可否×
ポイント還元率1.0%
貯まるポイント楽天ポイント
国際ブランドVISA

楽天ビジネスカードとは、個人で発行する楽天プレミアムカードに付随して発行できる、法人代表者および個人事業主の人を対象としたクレジットカードです。

経費の支払を楽天ビジネスカードに一本化することで経費の支出をまとめて管理。振込コストの削減や精算負担の軽減ができる上に、経費の見える化にもつながります。

申し込むには楽天プレミアムカードの発行が必須

楽天プレミアムカード

楽天ビジネスカードは単体での発行に対応しておらず、申し込むためには楽天プレミアムカードの発行が必須です。楽天プレミアムカードは11,000円(税込)の年会費がかかるものの、海外・国内空港ラウンジの利用やトラベルデスクによるサポート、各種付帯保険など、充実のサービスを受けられます。

楽天プレミアムカードを持っていない会員も、楽天ビジネスカードを申し込む際、楽天プレミアムカードへの申し込みが同時に可能です。楽天プレミアムカードには個人名義の口座、楽天ビジネスカードには法人名義の口座の登録が必要となります。

楽天ビジネスカードを使う5つのメリット

楽天ビジネス 男性

楽天ビジネスカードを使う場合のメリットは以下の5つです。

楽天ビジネスカードを使う5つのメリット
  1. ポイント還元率1%と高い
  2. 豊富なポイント活用先
  3. 明細を分けられるため経理が楽
  4. VISAビジネスオファーが付帯
  5. ETCカード発行枚数無制限

楽天ビジネスカードはポイント面での都合の良さやビジネスシーンでも積極的に活用できる法人向けのクレジットカードです。

5つのメリットについて順番に説明していくので、発行を検討している方は、自社のニーズにマッチしているかどうか判断してください。

ポイント還元率1%と高い

楽天ビジネスカードを利用して買い物をすると、利用金額に対して1%の楽天ポイントが受け取れます。他社の法人カードでは0.5%程度のポイント還元率が一般的であることを思うと、1%のポイント還元率は非常に高いといえるでしょう。

さらに楽天市場での買い物は、楽天ビジネスカード特典で+2倍のポイント還元率となるため、より多くの楽天ポイントが受け取れます。

楽天ビジネスカードを使って楽天市場で買い物をした場合のポイント還元率
  • 楽天市場の買い物:1倍
  • 楽天カード通常分:1倍
  • 楽天カード特典分:1倍
  • 楽天ビジネスカード特典分:2倍

また日常生活で必要なサービスの利用を楽天グループに統一する楽天経済圏を活用することで、楽天ポイントが多く貯まり使いやすくなる上に、複数サービスの利用で楽天市場でのポイント還元率がアップする「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」も魅力的。最大16倍のポイントを受け取れます。

豊富なポイント活用先

楽天ポイントは貯めるだけでなく、楽天Edyへチャージして電子マネーとして利用したり、ANAマイルへの交換したりと、ポイント活用先が豊富です。さらに楽天ポイント提携店では、1ポイント=1円として、現金の代わりに楽天ポイントで利用料金を支払えます。

楽天ポイント提携先
  • マクドナルド
  • ガスト
  • バーミヤン
  • ファミリーマート
  • 東急ストア
  • 西友
  • ジュンク堂書店
  • サカイ引越センター
  • ホワイト急便
  • apollostation
  • 出光サービスステーション
  • ENEOS
  • Jネットレンタカー
  • 東急ホテル

上記は一例となりますが、楽天ポイントはジャンルにこだわらず、多くの提携先で利用できることが分かるでしょう。

もちろん楽天市場や楽天カード、楽天トラベルなど楽天グループの各サービスでも利用できますので、楽天ポイントは使い道に困ることはないといえます。

明細を分けられるため経理が楽

経費を現金で立て替えて後日精算する場合、領収書付きの精算書を作る必要がありますが、楽天ビジネスカードで経費を一括精算すれば、楽天ビジネスカード専用の利用明細を確認できますので、経理業務が非常に楽になるメリットがあります。

利用明細は「楽天e-NAVI」上で確認し、印刷やダウンロードもできますし、無料で紙の明細書を発行し、郵送してもらうことも可能です。いずれの方法でも楽天ビジネスカードでの決済を一目で把握できますので、これまで経理業務に長く時間を取られていた人にとって、画期的な解決方法となるでしょう。

VISAビジネスオファーが付帯

楽天ビジネスカードを発行すると、ビジネスシーンで活用できる多彩なサービスを提供する「VISAビジネスオファー」の利用が可能となります。VISAビジネスオファーとは、VISAの法人カードを持っている人限定に受けられるブランド優待のことです。

VISAビジネスオファーのサービス内容
  • YAHOO!JAPAN広告:広告費用5,000円分贈呈
  • MoneyForwardクラウド:クラウド会計ソフト3ヶ月間無料
  • 日本交通株式會社:ハイヤーを安心価格で提供
  • SERVCORP:シェアオフィス優待割引
  • THE EXECUTIVE CENTRE:ワークスペース利用代金20%割引
  • ブラザーダイレクトクラブ:オフィスサプライ全商品10%割引

VISAビジネスオファーを活用することで、広告費用や設備費用を大幅に減らすこともできるため、経費削減効果が期待できます。

ETCカード発行枚数無制限

楽天ビジネスカードはETCカードの発行枚数に制限はなく、必要な分だけ発行可能です。最初の1枚は年会費が無料であるものの、2枚目以降は1枚550円(税込)の年会費がかかるため注意しましょう。

ETCカードを社用車で移動する社員全員に持たせておけば、利用した高速道路料金の一括管理が可能となるため、経理業務の簡略化に繋がる点がメリットです。

楽天ビジネスカードを使う3つのデメリット

楽天ビジネス デメリット

ここからは楽天ビジネスカードを使うデメリットについて見ていきましょう。以下の3つです。

楽天ビジネスカードを使うデメリット
  • キャッシング・分割払いはできない
  • 旅行保険の付帯なし
  • 個人事業主は別口座の準備が必要

発行前にデメリットを知っておくと、想定していなかった事態を防げる場合もあります。これから楽天ビジネスカードを発行する方は、確認しておきましょう。

キャッシング・分割払いはできない

多くのクレジットカードは、現金を借りられるサービスである「キャッシング」や、利用代金を複数に分けて支払うことのできる「分割払い」が利用できますが、楽天ビジネスカードでは両方とも利用できません。まとまった金額を楽天ビジネスカードで行った場合、利用分を一括で支払えない事業者は、資金繰りに行き詰まる可能性が出てきます。

ただし楽天ビジネスカードの親カードである楽天プレミアムカードはキャッシングも分割払いも利用できますので、大きな支払いがある場合、楽天プレミアムカードの利用を検討すると良いでしょう。

旅行保険の付帯なし

楽天ビジネスカードには、旅行保険の付帯がありません。ただし楽天プレミアムカードには充実した保険が自動で付帯されていますので、楽天ビジネスカードに保険が付いていない点は、楽天プレミアムカードでカバー可能です。

楽天プレミアムカードの付帯保険
  • 海外旅行傷害保険:最高5,000万円
  • 国内旅行傷害保険:最高5,000万円
  • 動産総合保険:最高300万円

たとえ仕事の出張で行った先であっても、万が一のことが起これば楽天プレミアムカードの付帯保険で対応できるため、安心して遠出ができます。

個人事業主は別口座の準備が必要

楽天ビジネスカードを発行するのが法人の場合は、楽天プレミアムカードの引き落とし口座を個人、楽天ビジネスカードの引き落とし口座を法人で登録する形となりますが、個人事業主の場合は個人名義の口座を2つ用意する必要があります。

楽天プレミアムカードと楽天ビジネスカードの登録口座は同一にできないため、ビジネス用の個人口座を持っていない個人事業主は、あらかじめもうひとつの銀行口座を作成しておきましょう。

楽天ビジネスカードがおすすめの人

楽天ビジネス 窓の外をながめる男性

楽天ビジネスカードがおすすめの人は以下の通りです。

楽天ビジネスカードがおすすめの人
  • 海外出張が多めの人
  • 還元率の高い法人カードがほしい人
  • 個人事業主/フリーランス

楽天プレミアムカードには、全国1,300箇所以上の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」が付帯しているため、海外出張が多い人にはとても利用しやすいでしょう。楽天ビジネスカードは利用金額に応じて最低1.0%のポイント還元を受けられますので、還元率の高い法人カードがほしい人にもおすすめです。

また楽天ビジネスカードを所有すると「VISAビジネスオファー」が利用できるため、中小企業の経営者はもちろん、個人事業主やフリーランスの人が持つことで、1人で仕事をしていても多彩なビジネス特典を受けられます。

楽天ビジネスカードの発行に必要な手順

楽天ビジネス 発行手順

楽天ビジネスカードの発行に必要な手順は以下の通りです。

楽天ビジネスカードの発行に必要な手順
  1. 申し込み、必要書類の発送 ※楽天プレミアムカードを持っていない人は同時申し込み可能
  2. 必要書類の提出
  3. 審査・カード発送
  4. 到着

インターネットで楽天ビジネスカードの申し込みを行うと、5営業日ほどで詳細書類が届きます。2週間以内に書類に署名捺印し、必要書類を提出しましょう。

審査とカードの発送行われたあと、約2週間後に手元にカードが届く流れとなっています。

楽天ビジネスカード発行によくあるQ&A

クエスチョンマーク

最後に楽天ビジネスカードを発行する際によくある疑問をQ&A方式で回答します。

楽天ビジネスカード発行によくあるQ&A
  • 申し込みに必要な書類は?
  • 楽天ビジネスカードの審査基準は?
  • 空港ラウンジは利用できますか?

順番に見ていきましょう。

申し込みに必要な書類は?

楽天ビジネスカードの発行申し込みに必要な書類は以下の通りです。

法人の必要書類
  • 法人名義預金口座からの支払いに関する同意書
  • 登記事項証明書(発行日より6カ月以内の現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書など)
  • 預金口座振替依頼書
個人事業主の必要書類

預金口座振替依頼書

楽天ビジネスカードへの申し込みには基本的に本人確認書類は不要ですが、確認のため、楽天カードから案内があった人については本人確認書類が必要な場合があります。

本人確認書類
  • 住民票の写し(記載事項)
  • 印鑑登録証明書
  • 運転免許書
  • 個人番号カード
  • 在留カード
  • 健康保険証
  • パスポート(日本政府発行)
  • 公共料金の領収書
  • 国税、地方税の領収書あるいは納税証明書

本人確認書類は、場合により1点または2点が必要となります。

(出典:楽天カード

楽天ビジネスカードの審査基準は?

楽天ビジネスカードの親カードである楽天プレミアムカードは、20歳以上で安定収入がある人であれば誰でも申し込み可能です。ただし申し込みが可能であるだけで、必ずしも審査が通るかといわれればそうではなく、一般カードよりも審査のハードルは高いと考えた方が良いでしょう。

さらに楽天ビジネスカードは20歳以上の安定した収入のある法人代表者、および個人事業主が申し込み条件となっています。設立年数は特に関係なく、年収400万円程度が審査の明暗を分けるポイントとなっているようです。

空港ラウンジは利用できますか?

楽天ビジネスカードには空港ラウンジの利用特典は付帯していないため、楽天ビジネスカード単体では空港ラウンジの利用はできません。

しかし楽天プレミアムカードには、全世界の数多くの空港が利用できる「プライオリティ・パス」がついているため、楽天プレミアムカードの特典として、空港ラウンジの利用は可能です。

まとめ

法人代表者や個人事業主であれば持っておきたい法人カード。個人カードとして高い人気を誇る楽天カードも法人向けカードを発行しており、海外出張が多めの人や、個人事業主やフリーランスの人に特におすすめです。

通常利用でも1.0%のポイント還元が受けられますので、楽天ポイントをたくさん貯めて使うことができます。楽天ビジネスカードの発行の際は、メリットだけではなく、デメリットにも目を通した上で行うと、発行前と後のずれが生じにくくなります。この記事を参考に、ぜひ楽天ビジネスカードの発行を検討してください。