近年キャッシュレス決済が急速に普及していっています。現在キャッシュレス決済は、カード決済と今回取り上げるモバイル決済の2種類に分類できます。
カード決済はクレジットカードやデビットカード、電子マネーなどがあります。クレジットカードは以前より普及しているもので、長い歴史のあるキャッシュレス決済方法だと言えます。
それに対してもう一方のキャッシュレス決済であるモバイル決済は、ここ数年の間に急速に伸びてきたまだ新しいキャッシュレス決済方法です。
注目度も高く、多くの種類のあるモバイル決済は、様々なサービスで加盟店を伸ばし、顧客獲得につながっています。
今回はそんな数あるモバイル決済の中でおすすめできるサービスをランキング形式で紹介したいと思います。
キャッシュレス決済・モバイル決済の普及の背景
政府によるキャッシュレス決済推進
キャッシュレス決済が急速の普及した理由は様々なものがありますが、特に影響が大きかったものとして2019年消費増税の際に行われたキャッシュレスポイント還元があります。
そしてこの時に大きく飛躍したのが、QRコード決済、つまりモバイル決済です。
決済手数料で儲けるカード決済とは違い、モバイル決済はアプリなどの導入により多くの顧客を確保し様々なサービスに繋げるのを目的としています。よって、加盟店にも消費者にも負担が少ないという利点があり、急速に普及しています。
また、マイナポイントの付与にモバイル決済サービスが使用されたこともモバイル決済普及に大きく寄与したと言えます。
コロナによるデジタルシフト
またコロナの影響によるデジタルシフトの影響も無視することはできません。コロナ禍の中、支払いの非接触に貢献するモバイル決済が選ばれることが多くなりました。 また、外出自粛により大きく業績を伸ばしたネットショッピングの支払い方法としてキャッシュレス決済・モバイル決済が選ばれることも増えました。
このような環境の中、現在キャッシュレス決済およびモバイル決済が広く利用されるようのなっているのです。
キャッシュレス決済の普及状況は?
以上のように急速に普及しているキャッシュレス決済ですが、実際のところ日本での導入状況はどのようになっているのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。
ここからは、経済産業省が中小事業者を対象に行ったアンケートの数字を少しみてみましょう。
キャッシュレス決済導入状況
まずはアンケート回答事業者全体のキャッシュレス導入状況です。
導入している
導入していない
キャッシュレス導入状況
72%
28%
クレジットカード導入状況
55%
45%
交通系電子マネー導入状況
25%
75%
その他電子マネー導入状況
25%
75%
コード決済導入状況
55%
45%
経済産業省 キャッシュレス決済実態調査アンケート集計結果 参考に作成
こちらの数字を見てみるとキャッシュレス決済を導入している事業者は72%とかなりの数字になっています。しかし、その内訳の多くがクレジットカード決済とコード決済(モバイル決済)となっているのがわかります。
現在のキャッシュレス決済の主流はクレジットカード決済とモバイル決済であるといえるでしょう。 ここからは、業種別にクレジットカード決済とモバイル決済の導入率を見ていきます。
クレジットカード決済業種別導入状況
まず業種別でのクレジットカード決済導入状況を見てみます。
業種
飲食店
食品小売
その他小売
観光
公共機関
その他
サービス業
その他
導入している
58.0%
45.0%
73.8%
74.7%
53.8%
50.2%
24.6%
導入していない
41.7%
55.0%
26.2%
25.3%
46.2%
49.8%
75.4%
総数
247
80
290
83
65
213
211
経済産業省 キャッシュレス決済実態調査アンケート集計結果 参考に作成
以上の表では飲食店以外の小売業及び観光業でのクレジットカード決済導入率が高いことがわかります。 次に飲食店や公共機関でクレジットカード決済導入率が高くなっています。
モバイル決済業種別導入状況
次にモバイル決済の業種別導入状況です。
業種
飲食店
食品小売
その他
小売
観光
公共機関
その他
サービス業
その他
導入している
68.4%
62.5%
71.0%
67.5%
41.5%
46.0%
22.3%
導入していない
31.6%
37.5%
29.0%
32.5%
58.5%
54.0%
77.7%
総数
247
80
290
83
65
213
211
経済産業省 キャッシュレス決済実態調査アンケート集計結果 参考に作成
モバイル決済に関しては食品以外の小売店でのクレジットカード決済導入率と同じ傾向にあります。飲食店での導入率が高いというのが特徴的です。
その他の分類によるクレジットカード決済及びモバイル決済導入状況
業種以外の分類でのキャッシュレス決済及びモバイル決済の導入状況も簡単にみてみましょう。
売上規模でのクレジットカード決済及びモバイル決済
クレジットカード決済は売上の少ない比較的小規模な事業者では導入率が低い傾向にあります。 一方、モバイル決済は売上規模での導入比率に大きな違いを見ることはできません。
客単価で見るクレジットカード決済及びモバイル決済
客単価で見るクレジットカード決済導入比率は数千円〜5万円未満の業種が高いようです。 一方、モバイル決済の場合は1000円〜3000円未満程度の導入率が高くなっています。
クレジットカード決済よりもモバイル決済の方が比較的低い支払いで使用されているのがわかります。
業界別キャッシュレス決済導入状況の傾向
キャッシュレス決済の導入クレジットカード決済・モバイル決済共に飲食以外の小売業で高い傾向にあります。それに続き飲食業でも導入率が高くなっています。
特にモバイル決済は飲食業での導入率が高くなっています。 業界別のキャッシュレス決済導入の傾向は、どんなシチェーションでキャッシュレス決済を使うかによって方法を選ぶ際の一つの判断材料になります。
次に実際のモバイル決済の選び方を詳しく見てみましょう。
モバイル決済の選び方
数あるモバイル決済ですがどのサービスを選択するかは悩みどころです。ここではモバイル決済を選ぶ上で押さえておきたいポイントを整理してみました。
①ポイントで選ぶ
モバイル決済の利点び一つにポイント還元があります。
各モバイル決済ではポイント還元でサービスの差別化を狙っており、還元率の高さによってモバイル決済の種類を選ぶことができます。
また、サービス各社は時期によってポイント還元イベントなどを開催することもあり、イベントによってサービスを選ぶこともできます。
②加盟店舗数で選ぶ
モバイル決済の選び方で外せないのが使えるお店・加盟店舗の数です。
せっかくのモバイル決済も普段の買い物で使えるお店がなければ意味がありません。自分の行動範囲でいかに使えるお店があるのかを選ぶ際のポイントにするといいでしょう。
モバイル決済サービスでは使えるお店の店舗数や業種が明記されていることが多いのでチェックしておきましょう。
③使いやすさで選ぶ
モバイル決済はスマートフォンのアプリで行うのが主流です。
頻繁にモバイル決済を使うのであれば、アプリの使いやすさは重要なファクターとなります。
アプリの使い方では支払い方法がチャージ式・後払い式なのか、チャージ時のアプリの使い勝手はどうなのか、支払い時のアプリの使用感はどうなのかなどがあります。
モバイル決済ランキング
では、モバイル決済にはどのようなものがあるのでしょうか。ここからは、実際におすすめするモバイル決済をランキング方式で紹介いたします。
1位 業界No.1の加盟店数 PayPay
引用元:PayPay公式HP
ランキング第1位はPayPayです。
加盟店の多さ
PayPayのおすすめポイントはなんと言っても加盟店の多さです。 コンビニや飲食店以外でもタクシーやデリバリーでも決済可能なのは嬉しいポイントです。
PayPayはポイント還元でも優秀
還元率では通常0.5%となっていますが、それに加えて「PayPay払い30回/5万円」、「対象3サービス利用」などの条件達成でポイント還元率がアップするという特典もあります。
PayPayカードでよりお得に
PayPayは新しいクレジットカードであるPayPayカードを利用することでおすすめ度がアップします。PayPayに残高チャージできるクレジットカードはPayPayカードのみとなっています。
PayPayカードに新規加入で2000円、申し込み2ヶ月目の末までにカードを3回利用すると5000円分のPayPayポイントが貯まります。
PayPay利用を機にPayPayカードを作るのもいいかもしれません。
2位 ポイント還元が嬉しい 楽天Pay
引用元:楽天Pay公式HP
ランキング第2位は楽天Payです。
最大2.5%のポイント還元率
楽天ペイの最大の利点はポイント還元率です。
楽天カードでチャージ、楽天Payで支払い、楽天カード加盟店であれば楽天ポイントカード提示で、ポイント還元は2.5%になります。
楽天カードからチャージするだけで還元率が1.5%になるのは嬉しいですね。
楽天サービスとの相性抜群
また楽天Payは楽天の提供する各種サービスとの相性がとてもいいモバイル決済です。
楽天Payで貯めた楽天ポイントは楽天市場、楽天モバイル、楽天でんきなどの楽天グループが提供する各種サービスでポイントを使用することができます。
3位 使いやすさに定評ありLINE Pay
引用元:LINE Pay公式HP
ランキング第3位はLINE Payです。
アプリダウンロード不要!使いやすいLINE Pay
多くの方が既に使っているであろうコミュニケーションアプリであるLINEが提供するモバイル決済です。LINEアプリを既に使用している方であればアプリを特にダウンロードする必要もなく、規約に同意するだけで登録が完了します。
利用者が多いのが特典
LINE PayはLINEアプリの利用者が多いことそれ自体が特典といえます。
多くのモバイル決済アプリで使用できる個人間送金機能ですが、同じモバイル決済アプリを使用しているのが前提条件となります。その点LINE Peyの場合は利用者が多いからこそ個人間送金機能を使いやすいです。
人気のLINEアプリだからこその特典です。
4位 いろんな使い方で高評価 d払い
引用元:d払い公式HP
ランキング第4位はd払いです。
dカードとdポイントの紐付けでお得
d払いはdカードと紐付けするとモバイル決済とクレジットカードのポイント2重取りとなり、さらにdポイントカードと紐付けすると3重取りとなります。
高いポイント還元率が期待できるという点で選ぶ価値があるモバイル決済サービスです。また、モバイルオーダーでは注文から決済までアプリ一つで完結できる点も見逃せません。
docomoユーザーには必須
貯まったdポイントはdocomoの携帯料金支払いにも使用することができます。 dポイントは様々なシーンで貯めることができますのでdocomoユーザーには嬉しい特典といえます。
5位 Pontaポイントが貯まる auPAY
引用元:au Pay公式HP
ランキング第5位はau Payです。
au PAYのおすすめポイントはPontaカードとの連携でポイント2重取りができるという点です。1.5%の高い還元を受けることができる点です。
また事前チャージしておけば1.5%という高い還元率が適用されるというのもおすすめできるポイントです。
6位 メルカリユーザーには最適!メルペイ
引用元:メルペイ公式HP
ランキング第6位はメルペイです。
メルペイはメルカリユーザーには嬉しい特典があります。
メルカリでの売上金は有効期限があるのですが、メルペイはメルカリIDと連携することによっ有効期限なしの電子マネーとして使用することができます。
メルカリユーザーなら本人確認もメルカリで完了していて、売上金を自動的にチャージできるので、使いやすさの点でも優秀であると言えます。
7位 ファミマクーポンがお得なファミペイ
引用元:ファミペイ公式HP
ファミペイはその名の通りコンビニのファミリーマートが提供しているモバイル決済サービスです。ファミリーマートとの連携で特典を得ることができます。
ファミペイのアプリをダウンロードすると、毎週サプライズでファミリーマートで販売されている商品の無料クーポンが送られてきます。
ファミリーマートを日常的に使用する方は、ぜひ使いたいいモバイル決済サービスです。
まとめ
キャッシュレス決済やモバイル決済が日々普及しているなか、「二の足を踏んでなかなかモバイル決済に挑戦できない」という方もいるのではないでしょうか。
様々な特典が存在するモバイル決済を賢く使って、ちょっと得をするのも日常のちょっとした楽しみにつながるかもしれません。
キャッシュレス決済やモバイル決済の導入店舗もどんどん増えていっています。これを機にスマートにモバイル決済を利用してみてはいかがでしょう。