美容室の経費リスト|簡単に確定申告ができるサービスも紹介

美容室 経費

「美容室の経費は何が当てはまるのだろう」

「美容室経営で固定費と変動費の区分を知りたい」

このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、美容室の経費リストと簡単に確定申告ができるサービスを紹介していきます。

経費といっても、一概にすべての業種で同じ扱いになるとは限りません。

自分の店舗で経費として計上できるものがあるか、節税対策ができそうなものがあるかを記事を読みながら確認していきましょう。


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美容室の経費を知って節税しよう

美容室 経費 節税

美容室に何が経費として該当するかを知っておくことが大切です。

経費を計上することで節税へと繋がっていきます。

基本的に、美容室の経費は業務で必要な出費が該当しますが、すべてが計上できるとは限りません。

次で経費の内訳について解説します。

経費には固定費と変動費がある

美容室 固定費 変動費

経費には、大きく分類して固定費と変動費があります。

  • 固定費
  • 変動費

それぞれの大きな違いは、売上に対して経費が変動するどうかです。

毎月の経費の金額が固定されているから固定費になるというわけではありません。

以下で、簡単に解説します。

①固定費

上でも話した通り、固定費は売上の増減に関わらず毎月固定される経費です。

代表的なのは家賃になりますが、人件費も売上に対して変動するわけじゃないので固定費になります。

毎月予測できる範囲内でかかってくる経費は固定費になると覚えておきましょう。

②変動費

毎月売り上げに対して変動する経費のことを変動費といいます。

さらに、売上の増減に関わらなくても、毎月必ずしもかかってこない経費も同様です。

先月はキャンペーンをしてチラシ制作費用がかかったけど今月は必要なかったというように、その月々で決まっていない経費は変動費になります。

【美容室】経費にできるものを解説

美容室 経費 該当

美容室で経費にできるものを固定費と変動費に分けてそれぞれ解説していきます。

2種類の経費の分類は、業種によって考え方が違うので一括りにはできません。

美容室経営での経費の考え方も併せて見ていきましょう。

①美容室経営にかかる5つの固定費

美容室で固定費としてかかってくるのは以下の5つです。

  1. 家賃
  2. 水道光熱費
  3. 人件費
  4. 通信費
  5. 材料費

それぞれについて、詳しく解説します。

①家賃

家賃は毎月決まった金額が必要なので固定費となります。

物件を賃貸している人は全額経費になるため、忘れずに計上するようにしましょう。

②水道光熱費

水道光熱費は、美容室経営をする時に毎月必ずかかってくる経費なので固定費になります。

こちらも全額経費として計上できるため、しっかりと帳簿などにかかった費用は記載しておきましょう。

③人件費

人件費は上で少し触れましたが、売上に関わらず毎月かかってくる経費なので固定費です。

こちらも全額経費として計上できます。

アルバイトを雇用した場合も同様で、労働時間や時給に変動があったとしても、美容室の場合は一般的に固定費として計上することがほとんどです。

④通信費

通信費は、電話代やインターネット料金のことを指し、毎月かかってくるのでこちらも固定費です。

店舗専用ダイヤルを使用している場合は全額経費として計上できますが、携帯電話でプライベートと店舗で使い分けていたりすると全額計上ができません。

Wi-Fiも同様で、持ち運びルーターを店舗と自宅で兼用すると一部しか経費にならないので注意しましょう。

⑤材料費

美容室の材料費は毎月必要な経費なるので固定費になります。

材料費として当てはまるのは、以下の通りです。

  • シャンプー
  • スタイリング剤
  • パーマ剤
  • ヘアカラー剤

製造業など別業種だと材料費は変動費になる場合もありますが、美容室では毎月売上の増減に関わらず決まった金額がかかってくるので固定費として扱われます。

経費として計上することができるのはもちろんですが、お店で使用した分とお客さんに販売した分はしっかりと分けておきましょう。

②美容室経営にかかる7つの変動費

美容室で変動費としてかかってくるのは以下の7つです。

  1. 消耗品費
  2. 税金
  3. 保険料
  4. 宣伝広告費
  5. 旅費や交通費
  6. 研究費
  7. 修繕費

それぞれについて、詳しく解説します。

①消耗品費

消耗品は毎月必ず購入するわけではないので変動費となります。

美容室で消耗品に該当するのは以下の通りです。

  • ハサミ
  • コテ
  • ドライヤー
  • パーマキャップ
  • ケープ
  • タオル
  • 消耗品費の条件を満たした場合は、鏡・椅子などの設備費用

さらにトイレットペーパーなど使用可能期間が1年未満か、取得価額が10万円未満の什器備品の購入費も消耗品になります。

細かに分類されるので、購入時に経費として計上できる備品なのか確認しておきましょう。

②税金

税金は売上によって変動され、毎月必ず支払う費用ではないため変動費に当てはまります。

美容室経営でかかってくる税金は以下の通りです。

  • 消費税
  • 個人事業税
  • 登録免許税
  • 固定資産税
  • 自動車税
  • 不動産取得税
  • 印紙代

事業としてかかる税金のみ経費として計上できるので、所得税などは適用外です。

自動車税はプライベートと事業で使い分けていると全額計上にならないので、按分計算して事業としてどのくらい使用しているかを出しておきましょう。

③保険料

美容室を経営する場合、お客さんに怪我をさせてしまう恐れがあるため任意保険に加入しておく必要があります。

さらに、店舗を構えている場合は火災保険にも加入するため、年間で数万円ほどかかるのが一般的です。

事業における保険料は経費として計上できるので、もしもの時のために加入しておきましょう。

④宣伝広告費

宣伝広告費はお店の売上と集客に大きく関わってくる経費の1つです。

美容室経営で行う宣伝広告は以下のような例があります。

  • 公式HPを公開する
  • 美容室検索サービスに登録する
  • お得なクーポンを配布する
  • チラシを作成・ポスティングする

すべてにおいて事業に関わる経費のため、計上することが可能です。

どのくらいの費用がかかっているか、事細かに計算しておきましょう。

⑤旅費や交通費

事業に関わる旅費や交通費も経費となるので、領収書などを取などして証明を残しておくことが大切です。

地方から都市部の勉強会に参加する場合、交通費や宿泊費はかなりの金額になってきます。

忘れないように経費として計上しましょう。

⑥研究費

美容師がスキルアップのために参加する研修・セミナーにかかる費用も経費になります。

自分の美容室が支払って参加をするのであれば、従業員も同様です。

旅費や交通費と併せてかかってくる経費になってくるので、どちらも領収書や証明書を取っておくなどして経費に回すようにしましょう。

⑦修繕費

店舗内の床やクロスの修繕、ガラスの交換、屋根の修理などにかかった費用は修繕費として処理することができます。

ただし、すべてが当てはまるわけではなく、修繕費にできるのは「20万円未満の修理・改修」の場合です。

この金額を念頭に置いておくと、一度に改修しないなどして節税効果が見込めます。

【美容室】経費の判断が難しい費用もある

美容室 自宅サロン

美容室の経費として判断が難しい費用があります。

  1. 自宅で美容室を経営している場合の家賃や水道光熱費
  2. 衣服代
  3. 交際費

それぞれについて、以下で詳しく解説します

①自宅で美容室を経営している場合の家賃や水道光熱費

自宅兼美容室の場合、全額は経費にはできません。

一部は経費として計上することが可能ですが、事業として使っている費用のみになります。

家賃は「地価家賃」として計上できるので、仕事場と自宅の配分を明確化させておきましょう。

②衣服代

仕事で使用する衣服代は経費として認められないケースがあります。

美容室の場合、私服と混合して衣服を購入する場合も多く、こういったケースでは経費で落とすのは難しいでしょう。

ただし、仕事でしか着用しない制服を購入するなど「業務上どの程度重要な衣服であるか」を主張できれば、経費として認められる可能性も出てきます。

③交際費

事業における交際費の判断は難しく、場合によっては経費として認められないことも出てきます。

一般的に経費として認められやすいのは、集会やセミナーなどの後にある「会合費」となりますが、この場合に計上する項目は「会議費」です。

取引先など仕事で必要な付き合いでの交際費などは、確定申告の時に特定支出として認められると特定控除率が適用されます。

この場合は、税金や健康保険料が減額される可能性があるので、交際費として認められやすいように明確に帳簿に記載しておくようにしましょう。

美容室で経費にできない3つの費用

美容室 化粧品

美容室で経費にできない費用が3つあります。

  1. アクセサリー
  2. 化粧品
  3. 散髪代

それぞれの理由について、詳しく解説します。

①アクセサリー

アクセサリーは基本的に経費として認められません。

事業において必ずしも使うものではなく、プライベートと仕事での使い分けを証明するのが難しいという理由からです。

装飾品全般になるので、腕時計など実用品も経費にならないと覚えておきましょう。

②化粧品

化粧品は、仕事で使う場合でも必要ないものとしてみなされます。

女性は特にですが、身だしなみのために化粧は必需品と言えるでしょう。

ただし、化粧をしていなくても事業に支障がないため、経費として認められません。

③散髪代

散髪代は、プライベートと区別がしにくいので認められないケースが多いです。

ただし、美容師が美容にかける費用の重要性は税務署の判断に左右されるため、場合によっては認められることもあります。

お店の美容モデルとして利用しているなど、理由を明確化して税務署に直接相談してみましょう。

美容室の経費を抑えるコツ

美容室 値下げ交渉

美容室の経費を抑えるためには、以下のような方法があります。

  • 家賃の交渉
  • 材料の値下げ交渉
  • 水道光熱費の節約

家賃は物件を借りた時に定められていますが、長く利用していたりすると稀に安くしてくれるケースも出てきます。

材料についても値下げ交渉をしたりと、少しでも安く抑えれる工夫が大切です。

ただし、あまりにも執拗に交渉しすぎると取引先の気分が害してしまうでしょう。

大量に材料を仕入れる時など、タイミングを見計らって交渉してみることが必要です。

確定申告にはクラウド会計がおすすめ

美容室 クラウド会計

確定申告は自分で行う時に、より手間を省くためにクラウド会計を使うのがおすすめです。

美容室を営業している人が多く使っているのが以下の3つになります。

  1. マネーフォワード
  2. freee会計
  3. やよいの青色申告オンライン

それぞれの料金と特徴について解説します。

①マネーフォワード

パーソナルミニ
(簡易プラン)
パーソナル
(個人事業主向け)
パーソナルプラス
(中小企業向け)
月額プラン980円/月1,280円/月3,980円/月
年額プラン800円/月 
9,600円/年
980円/月
11,760円/年
2,980円/月 
35,760円/年
確定申告書作成
銀行明細自動取込
消費税集計機能
消費税申告書作成
レポートキャッシュフロー
のみ利用可
口座残高照会
帳簿残高突合
請求書等作成
毎月自動請求書等作成
回収取込表
請求書郵送1通190円1通170円1通170円
郵送・メール一括操作
取引先の登録数15件上限なし上限なし
電話サポート

マネーフォワードは、確定申告や請求書作成などあらゆるサービスに特化したクラウド会計です。

登録されている金融機関は銀行だけでなく、クレジットカード・電子マネー・ショッピングサイトなど2400社以上と提携しています。

パーソナルプランは1カ月無料で体験できるので、一度試してみるとよいでしょう。

②freee会計

スタータープランスタンダードプラン
月額プラン1,180円/月2,380円/月
年額プラン980円/月
11,760円/年
1,980円/月
23,760円/年
確定申告書作成
銀行口座及び
クレジットカード同期
請求書作成
領収書写真からの
仕訳データ取得
消費税申告
月次・売掛等
推移レポート
チャット・メールサポート優先対応

freee会計の最大の特徴は、質問形式で作成できる確定申告書です。

今までに確定申告をしたことがない人でも「〇、✕」に応えるだけで自動的に作成してくれます。

すべてのプランが初回登録30日間無料となっており、個人事業主に特化しているクラウド会計です。

③やよいの青色申告オンライン

セルフプランベーシックプラントータルプラン
初年度料金無料6,000円10,000円
次年度料金8,000円12,000円20,000円
サポートなし操作質問操作質問
業務相談

やよいの青色申告オンラインは、確定申告の書類がシンプルで作成しやすいのが特徴です。

さらに、トータルプランに登録すると業務相談もできるので、不明点を解消できて確定申告の知識が身に付きやすくなります。

サービス内容はどれも同じ項目が使えるというメリットがあり、割引期間が1年間と長く、セルフプランなら初年度は無料で利用可能です。

やよいの青色申告オンラインで使えるサービス
  • 確定申告書作成
  • 帳簿作成
  • 取引作成
  • 請求書作成
  • 取引・残高・損益・貸借・消費税レポート

美容室の経費は必ず計上しよう

美容室のかかる費用は、経費として認められるものが多いので必ず計上するようにしましょう。

クラウド会計を使いながら、自身でも経費としての知識を身に付けていくことが大切です。

月で見ると大きな差額はないかもしれませんが、1年間、そして長く経営していくと大きな差額が生じてきます。

帳簿にしっかりと記載しながら明確な経費としての金額を計算し、節税に努めていきましょう。


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