【飲食店開業】スケルトン物件の費用を解説｜メリットやデメリットも紹介

飲食店を開業するとき「スケルトン物件」「居抜き物件」のどちらを選ぶべきか迷います。

スケルトン物件も居抜き物件もメリットがあればデメリットももちろんあります。

そこで、なかなか判断がつきにくいというのが実情ではないでしょうか。

この記事では、飲食店開業前にスケルトン物件と居抜き物件、それぞれの費用、メリットとデメリットを解説します。

これから始まる開店に向けて納得のいく物件を選びましょう。

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スケルトン物件と居抜き物件の違いを解説 

スケルトン物件と居抜き物件は状態が異なるため、工事費用が変わってきます。

しかし、開業が早いと言われる居抜き物件を選ぶと、思うように開業できずにコストがかかってしまうこともあるので注意が必要です。

まずは「スケルトン物件」「居抜き物件」について特徴を理解しておきましょう。

①スケルトン物件

スケルトン物件は建物を支える柱、梁、床などの構造のみで、内装は空っぽの状態を指します。

内装が空っぽなので、これから好きなレイアウトで内装作りを楽しむことが可能ですが、その分費用がかかります。

スケルトン物件とは言っても状態によって「半スケルトン」と呼ばれる物件があります。

半スケルトンの場合、一部の設備が残っているので、利用価値のある設備であれば半スケルトン物件を狙うのもおすすめです。

スケルトン物件にかかる費用は1坪30～50万円 

スケルトン物件にかかる工事費用は1坪30～50万円になります。

1坪の工事費用は平均であって、導入する設備や工事の工程がかさむ場合は平均以上の費用がかかることもあります。

家賃に関しては立地によって左右するため、居抜き物件と差はありません。

ランニングコストになる賃料は変わらないのですが、全てを新たに導入する必要があるスケルトン物件は工事費用が高くなることを考えておきましょう。

②居抜き物件

居抜き物件は建物を支える柱、梁、床の空間の中に、前のテナントの内装や設備が残っている状態を指します。

居抜き物件には下記のような設備が残っていることが多いので、物件のイメージとして参考にしてください。

• 壁や床、天井のレイアウト
• 厨房
• トイレ
• テーブル
• 椅子
• 看板厨房機器

前のテナントの雰囲気がそのまま残っているのが居抜き物件の特徴です。

もちろん交渉によっては内装を変えることも可能ですが、真っさらの状態ではないので一度原状回復を行い、新たに工事が必要になるということを考えておきましょう。

居抜き物件にかかる費用は1坪15～30万円 

居抜き物件にかかる工事費用は1坪15～30万円になります。

スケルトン物件と比較すると、設備が残っているので工事費用は安くなります。

設備の状態によっては工事費用を抑えることができますが、残っている設備の状態によっては撤去が必要になることもあります。

設備の撤去、新たに設置となるとスケルトン物件以上に工事費用がかかる箇所もあることは念頭においておきましょう。残された什器、厨房設備の処分は優良業者を使う事をお勧めします。

そのため、居抜き物件を選ぶときは内見を重視する必要があります。

• 内装の汚れ
• 水廻りの状態
• 機器にリースの商品が残っていないか
• 機器や設備の保証年月日

居抜き物件で飲食店を開業する場合、上記はしっかり確認しておきましょう。

また、前テナントの評判も開業後の集客数を左右するのでチェックしておきましょう。

スケルトン物件を選ぶ3つのメリット 

スケルトン物件のメリットは下記になります。

• 内装のデザインやレイアウトを自由に決められる
• 設備のトラブルが起こりにくい
• 前テナントのイメージを引き継がない

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

①内装のデザインやレイアウトを自由に決められる

スケルトン物件は真っさらの空間から自由にレイアウトすることができます。

導入する設備も設置場所も一から考えることができるので、仕上がった店舗に愛着も沸くことでしょう。

また、何もない状態から工事が始まるので通行客の期待を集めることができるのもスケルトン物件のメリットです。

②設備のトラブルが起こりにくい

新たな設備を導入するため、トラブルが少ない状態で開業をスタートさせることができるのもスケルトン物件のメリットです。

導入前に業者から説明を受けることもできますし、アフターフォローも整っています。

新品で導入する場合は保証期間も長くなるため、急な出費を抑えることもできます。

③前テナントのイメージを引き継がない

スケルトン物件なら、一からテナントを作ることができます。

少しでも前テナントのイメージが残っていると違和感を感じることもありますが、スケルトン物件であれば一からのスタートなので、オーナーさんのイメージ通りの雰囲気で飲食店を開業することが可能です。

また、不動産が管理する物件はスケルトン物件が多いので、選択肢も豊富というメリットがあります。

スケルトン物件を選ぶ3つのデメリット 

スケルトン物件のメリットに魅力を感じる方は多いと思いますが、デメリットがあることも考えておきましょう。

①内装をゼロから設計しなければならない

スケルトン物件は一から設計ができますが、その分費用、知識が必要になります。

設計士とも相談しながら開業を進めるのですが、実際に設置したい場所に設置できない設備もあり、着工までの時間が必要になります。

スケルトン物件で飲食店を開業するのであれば、ある程度の知識も必要になることを考えておきましょう。

②厨房設備や什器を全て購入しなければならない

大型設備以外にも飲食店を開業するにあたり、調理器具やテーブルや椅子なども揃えなくてはいけません。

理想の物件を見つけて、着工して開業するまで賃料は発生します。

賃料を支払いながら、内装に必要な備品を揃えます。その間、飲食店からの収入はありません。

オープンして収入を得られるまでにどのくらいの費用がかかるのか明確に、資金計画を立てておきましょう。

③工期が長い

スケルトン物件で飲食店を開業するのであれば、オープンまでに最低2ヶ月はかかります。

少しづつ理想の空間が仕上がってくるのは楽しいのですが、早期のオープンを期待する方はスケルトン物件よりも居抜き物件の方がお得になります。

居抜き物件を選ぶ3つのメリット 

居抜き物件のメリットは下記になります。

• 内装や設備をそのまま利用できる
• 工期が短い
• 退去時に解体しなくていい

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

①内装や設備をそのまま利用できる

居抜き物件は前テナントの設備をそのまま利用できるので、設備投資にかかる費用を抑えることができます。

良物件であれば、ほとんど買い換えることなく設備を利用できる場合もありますから、スケルトン物件と比較すると数百万円の節約も可能になります。

②工期が短い

居抜き物件は工期が短く、早期に飲食店を開業することができるので収益化も早くなります。

居抜き物件も契約を交わしたタイミングで賃料は発生しますが、飲食店もすぐに開業できるので資金繰りに困ることもありません。

初期費用を抑えて早期の開業を考えるのであれば、居抜き物件がおすすめになります。

③退去時に解体しなくていい

居抜き物件の場合、退去時の原状回復が不要になることも多いです。

もともと設備を残したままの状態で引き継いでいるわけですから、退去時に原状回復を求められることはないというのは自然な流れです。

あまりにも傷が大きい場合や利用中の劣化と判断される箇所は補修が必要になることもありますが、居抜き物件なら退去時も大きな費用がかからないという点もメリットになります。

 居抜き物件を選ぶ3つのデメリット 

居抜き物件は手軽さから利用する出店者は増えていますが、デメリットもあるので注意しておかないと、経営失敗に陥ることがあります。

①設備が老朽化している可能性がある

居抜き物件は設備が整っているというメリットがデメリットになることもあります。

その最大の理由は「設備の劣化」です。

しばらくは使用できていても、すぐに壊れてしまうと買い替えが必要です。

買い替えには費用がかかりますが、もし古い機器を撤去して、新たな設備を導入する場合に工事も必要となると設備費用に加えて工事費用もかかります。

もともとある設備の状態は入念に確認しておかないと、思わぬ出費で経営難に陥ることもあるので注意が必要です。

②前テナントのイメージを引き継ぐ可能性がある

居抜き物件は、大幅なリフォームを行うことができないので前のテナントのイメージが強く残ります。

本来考えるイメージとかけ離れているとモチベーション低下にも繋がります。

お客さまに対しても新店舗のワクワク感を与えることはできません。

そこで味、サービスで勝負するしかなくなってくるので、武器が少ないということも考えておく必要があります。

③ゼロから理想のデザイン・レイアウトにできない

居抜き物件は、費用面を考えても理想の空間を作ることは難しいです。

スケルトン物件であれば、真っさらの状態に新たに機器を導入します。

しかし、居抜き物件でデザインやレイアウトを変えるとなると、今の状態から真っさらにするための工事が必要になります。

• スケルトン物件では不要な工程が必要
• もともとあった設備の撤去費用
• 新たに機器を導入する費用

居抜き物件で新たに空間を作るためにはスケルトン物件以上に費用が必要になるので、現状の空間を利用するしかなくなるのです。

予算や理想と照らし合わせて物件を決めよう！

飲食店開業にあたり「スケルトン物件」「居抜き物件」どちらを選ぶべきか、それぞれのメリットデメリットを解説しました。

スケルトン物件がおすすめの人

• 内装にこだわりたい
• 資金に余裕がある
• 事業計画にも自信がある

居抜き物件がおすすめの人

• 初期費用を抑えたい
• 早期の開業を考える
• はじめて飲食店を開業する

スケルトン物件、居抜き物件、それぞれ注意しないといけないポイントがあります。

そこでニーズに合わせて物件を選ぶことが重要になります。

事業計画を明確に、そして開業後のイメージをもとに理想の物件を選びましょう。

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