新規顧客を集客するおすすめ方法とは?|業界別の方法や、リピートのコツもご紹介

どんな事業を展開していても、新規のお客様を集めることはとても大切です。

どれだけ既存の顧客を大切にしていても一定数の数は多様な理由により離脱することがあるからです。リピーターを作るよりも五倍難しいといわれる「1:5の法則」があるほど、新規顧客を開拓することは難しいことです。

「様々なSNSを用いた戦略を用いてもなかなか集客につながらない」
「一度問い合わせを頂き、興味をもってくれた顧客をリピーターにできない」
「日々の業務に追われ、集客方法まで考える余裕がない」

この記事では、上記のような方に向けて、新規顧客を集客する具体的な方法について解説していきます。

基本の顧客獲得のための基本的な手法

どのような業界においても、基本的な集客のテクニックがあります。

①ターゲットは絞り込む
②過去事例の分析をする
③長期的な目線で集客を目指す
上記のようなステップを踏むのが基本的な方法になります。

これから、それぞれ解説していきます。

①ターゲットは絞り込む

やみくもに営業をかけても、決して望むような効果を得ることはできないでしょう。まずはサービスや商品を、どの購買層に向けて売り込むのかしっかりとターゲットを決めることが大切です。

ターゲットを決定する際には、自社の顧客リストやアンケート結果から分析するほか、ペルソナ設定という、想定顧客層を詳細に設定するマーケティング技法を用いることも有効になります。

例えば、下記などの観点を想定することで、企業が提供する製品・サービスにとって最も重要で象徴的な顧客モデルを作り上げることができます。

①性別
②住んでいる場所
③趣味や価値観
④利用するサービス
⑤勤務業種
⑥家族構成
⑦不満に思っていること
⑧興味のあること
⑨使用しているSNS
⑩休日の過ごし方

②過去事例の分析をする

これまでのマーケティングでどのような集客が効果的だったのかも見直してみましょう。広告媒体は何がいいか、チラシやWEB広告など広告手法はどうすれば効果的だったのか、一定量のデータを用いて検証することが必要です。

ターゲットとなる顧客層が違えば、当然集客率の高い広告方法は異なります。様々な角度からのデータ分析が重要です。

③長期的な目線で集客をめざす。

集客を始めたからといってすぐに効果が出るとは限りません。認知度があがるためには一定回数以上の広告が潜在顧客層の目にとまることが必要です。知名度の定着やブランディングは短期間の広告では難しいのです。

リピーターの口コミや、紹介活動を含めた長期的な集客も非常に意味があります。好ましい情報を共有・拡散するリピーターのコメントから新規顧客が獲得できることも、SNSが検索ツールとして大きな役割を担っている現在では有益な手法となります。

業界別(各業界特有の)に細かい顧客獲得方法を紹介

いくつかの業界では、その業種ならではの集客方法があります。今回は3つの業種を例に紹介しましょう。

①旅行業

旅行業では、企画や広告の内容により反響が左右されやすいという特徴があります。そのため近年では定量測定できるWEB広告をマーケティング戦略の発案や軌道修正にとりいれる企業が増えています。

分析結果を、POPやパンフレットに反映することも可能です。伝えたいコンセプトと、アピールポイントを整理して、一貫性のある集客活動をめざします。

現在、多くの宿泊施設はOTA(Online Travel Agent)を通じて予約を受け付けます。OTAとは、ネット上のみで取引を行う旅行会社のことで、店舗営業は一切行いません。

OTAに登録をしておけば、多くのユーザーの検索にあがり、目に留まることで、認知度も上昇することが期待できます。

たとえ予約が成立しなくとも、次回の予約へつながるチャンスにもなります。

ただ、OTAは基本的には比較検討サイトであり、競合他社が増えればそれだけ価格競争に巻き込まれる可能性も捨てきれません。また、予約成立の際にはサイトに手数料を払う必要があり、コスト面でのデメリットがあることも忘れてはなりません。

ホテル、旅館の集客では、リピーターの確保も重要なポイントとなり、経営を安定させます。新規顧客をリピーターにするには、SNSを利用して、コミュニケーションをとることが必要です。

キャンペーンやイベントなどの情報を積極的に発信することにより「何度行っても新鮮だ」「楽しい」と思ってもらい、再来してもらいます。

②飲食店

多くの人が、食べログなどのグルメサイトを検索して行く店を検討します。実際にグルメサイトに登録している飲食店は7割弱にのぼるともいわれています。

これまで立地条件が悪く顧客を獲得できなかったり、集客活動にまで時間を割けなかった店にとっては、登録しておけば検索してもらえるグルメサイトに登録することは一定の効果が期待できます。

ただ最近では利用者を装った書き込みが行われるステルスマーケティング(ステマ)も多く報告されており、以前ほど利用者が参考にしていないとの統計もあります。

グルメサイトは登録料がかかることもありますが、インスタグラムなどのSNSを利用して更にお金をかけずに集客を狙うことも可能です。広告のオプションなども設定されているので、より多くの視聴者に投稿を見てもらうことも可能です。

SNS投稿を意識しているユーザーに受けるような視覚に訴えかけるようなメニューを用意することで、話題にのぼり「バズる」ことで人気のでた店舗は数多くあります。

注意点としては、客層を意識したメニューを投稿しないと意図しない客層を集客する可能性があるということです。

例えば、静かなお一人様にゆっくりして欲しい店で「バズる」メニューを投稿することにより、Z世代の来客が増えれば店の雰囲気は全く違うものになってしまうでしょう。

③美容院

全国には25万を超える美容院があり、実はコンビニよりも数が多く、集客競争は激化しています。
この中で選ばれるためにはどのような手法をとればいいでしょうか。

まずは、公式WEBサイトを作成し、そのサイトにSEO対策をすることです。それにより、検索サイトで上位表示させ人の目に触れるようにします。SEOとは、検索エンジンを使ったマーケティング戦略の一つです。SEOはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化という意味です。

検索サイトで単語を入力して検索した際にWebサイトが表示されて、自社の情報をユーザーに届けることができるのです。

InstagramやTwitterで美容院を検索する人も多いです。これらを用いて集客をする際はアカウントの人気をあげ、ほぼ毎日継続的に運営することが欠かせません。飲食店同様一度バズると多くの人に共有されて沢山の目に触れることになり、集客につなげることができます。

ただし、認知度をあげるのに効果的ではありますが、一度炎上してしまうと悪いイメージがついてしまう危険性もはらんでいます。そのため、来店した顧客へのサービスや、技術の向上は不可欠な要素になります。

予算をかけずに集客!どんな方法があるのか?

広告が大切なのは分かったと思いますが、低コストで効果的な方法にはどのようなものがあるでしょうか?

昔ながらのアナログなチラシ配りや電話での勧誘もありますが、「新聞折込などは購読層とターゲット層が同じであるか?」「どの程度のエリアに配布するか?」などを検討する必要があります。

若い人がターゲットであるならば、デジタル媒体を活用するのがおすすめです。

サイト運営

記事を投稿することで集客を狙う方法です。多くの企業がすでに導入しています。記事のキーワードから顧客が検索をするときに検索エンジンの上位に表示されるようにすることで、高い広告費用を払わずに自社のサイトに誘導することができます。

サイトを自社で作成すればコストもかかりませんし、頻繁に内容を変更することで顧客に目新しさを与えたり、新商品の紹介などもタイムリーに行うことが可能です。

動画コンテンツ

インスタグラムやYouTubeなどの動画サイトで動画コンテンツを経由して自社サイトにつなげます。

映像のインパクトは大きく、1分間の動画で文字にするとおよそ180万文字の情報量に値するといわれます。動画は視覚と聴覚の両方に訴えかけるため、記憶に残りやすいです。

1動画には1つのテーマのみ、が鉄則です。色々と詰め込むと何を訴えたいかよく分からなくなってしまうからです。そして頻繁に更新することにより目に留まりやすくすることも大切です。

動画から自社の商品、サービス、公式サイトに誘導できるように、動画の下やコメント欄にリンクを貼ることも忘れないようにしましょう。動画内で「コメント欄のリンクをご覧ください、と案内してもいいでしょう。

インフルエンサーの活用

SNSでインフルエンサーといわれる人に商品提供を行い、実際に自社の商品やサービスを使ってもらいます。

インフルエンサーは特定のジャンルに興味のある人がファンとしてついていることが多いですから、自社商品と上手にリンクできれば潜在顧客を一気に掘り起こすことができるでしょう。

リピートしてもらうコツ

新規顧客を獲得した後は、いかにリピートしてもらい継続して利用してもらえるかが重要です。

ロイヤルカスタマーを増やすと企業に代わって周りに宣伝もしてくれる心強い存在になります。新規顧客を集めるのは既存客を維持する5倍のコストがかかると言われています。

ロイヤルカスタマーというのは、企業のブランドや商品に高い関心を持ち、自分の周囲の人にその商品やサービスを紹介してくれるような顧客のことです。

商品やサービスを繰り返し購入してくれる顧客や、競合他社の商品・サービスに浮気をしない顧客という定義づけをされることもあります。

以前は、ロイヤルカスタマーは購入頻度が著しく高く見える顧客=リピーターとは必ずしも限らず、しかも別の評価方法では、その企業に対するロイヤルティはそこまで高くないということも珍しくありません。

真のロイヤルカスタマーは、単に購買頻度が高く購買量が高いだけではなく、本当にその企業や商品が好きで買うという、信頼性の要素が非常に重要になります。

新規顧客をロイヤルカスタマーにするには以下の2点が効果的です。
①定期的に接触する
②また利用する利点を伝える

①定期的に接触する

多くの情報が溢れている現在、一度目にしただけのものは忘れられがちです。スマホでは常に新しい店やサービスの案内がありますし、友人や同僚との会話で競合他社の口コミも聞くこともあります。

情報過多の中で、新規顧客にまた自社サービスを利用させるためには、利用した経験を忘れさせない工夫をする必要があります。

SEOを用いた手法ではユーザーが検索したキーワードが広告に設定されているキーワードと一致しなければ表示されません。

その点、メールマガジンに登録してもらえばこちらから主体的にサービスに関する情報を購買者に届けることができるので、顧客の記憶に残りやすいです。

②また利用する利点を伝える

折角の新規顧客にリピートしてもらうには、再度利用するメリットを伝えることが効果的です。ポイントカード、メンバーズカード、割引サービス、などを分かりやすく案内しましょう。

継続して利用してくれる顧客を大切にしているという姿勢をしっかりと伝えることが大切です。大切にされていると分かれば、再度利用したくなるからです。

コンセプトに共感してもらう

商品を好きになってもらうことは勿論ですが、それだけではなくその商品を利用していること自体に価値を感じてもらうようになるとリピート率はあがります。

商品に対する思い、背景などを伝えると良いでしょう。どのような経緯でその商品が開発されたか、携わった人の気持ちなどを発信することにより如何にこだわって開発された商品かを伝えます。

価値観が多様化している今、コンセプトに共感してもらえればロイヤルカスタマーになってもらえる確率は非常に上がります。

まとめ

今回の記事では、新規集客のコツと集客した客をいかにしてリピーターにするかのコツをお伝えしました。

かなり網羅的に解説をしたため、この記事を全て読めばおおよその概要は掴めたかと思います。

ただし、業界によっては今回ご紹介出来なかったポイントもありますので、ご自身の業界にあったより詳しいステップは調べる必要があります。

ぜひ今回ご紹介したポイントを抑え、新規顧客の集客に取り組んでみて下さい。